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カンタータ対訳集(行間訳)

新バッハ全集に基づくカンタータ歌詞の各行になるべく対応させた対訳です。 視線の移動を少なくし、ドイツ語と日本語の対応関係をつかみやすくするために、行間訳の形をとりました。


BWV 4 | BWV 9 | BWV 12 | BWV 16 | BWV 17 | BWV 18 | BWV 21 | BWV 62 | BWV 64 | BWV 142 | BWV 147 | BWV 151 | BWV 152 | BWV 184 | BWV 190 | BWV 196 | BWV 197
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Christ lag in Todes Banden

キリストは死の縄目に囚われの身となった ─ BWV 4

1. Sinfonia

2. Versus 1

Christ lag in Todes Banden
キリストは死の縄目に囚われの身となった
für unsre Sünd gegeben,
私たちの罪のために御自身を与えてくださって、
er ist wieder erstanden
しかし彼は復活し
und hat uns bracht das Leben;
そして私たちに命をもたらされた。
Des wir sollen fröhlich sein,
そのことに私たちは喜びにあふれ、
Gott loben und ihm dankbar sein
神を讃美しそして神に感謝の念を持たずにはいられない、
Und singen halleluja,
そこで私たちはハレルヤと歌うのだ。
Halleluja.
ハレルヤ

3. Versus 2

Den Tod niemand zwingen kunnt
誰一人として死を克服することはできなかった
bei allen Menschenkindern;
私たちすべての人の子のもとでは。
das macht' alles unsre Sünd,
それはすべて私たちの罪がもたらしたのだ、
kein Unschuld war zu finden.
罪のない者は誰一人見出し得なかったのだから。
Davon kam der Tod so bald
それゆえに死はこれほどにもたやすく訪れ
und nahm über uns Gewalt,
そして私たちを思うままに支配し、
hielt uns in seinem Reich gefangen.
私たちをその死の帝国の囚人としたのだ。
Halleluja.
ハレルヤ。

4. Versus 3

Jesus Christus, Gottes Sohn,
イエス・キリスト、すなわち神の子は
an unser Statt ist kommen
私たちの身代わりとして来られ
und hat die Sünde weggetan,
そして私たちの罪を取り除かれて、
damit dem Tod genommen
そのことによって「死」から
all sein Recht und sein' Gewalt;
そのすべての権限と支配力を奪い去られた。
da bleibet nichts denn Tods Gestalt,
いまや残っているのは見かけばかりの死で、
den Stachel hat er verloren.
死はその刺を失ったのだ。
Halleluja.
ハレルヤ

5. Versus 4

Es war ein wunderlicher Krieg,
かつて驚くべき戦いが起こった
da Tod und Leben rungen,
そこで死と生が格闘をした戦いが、
das Leben (da) behielt den Sieg,
そして生が(そこで)勝利を保ち、
es hat den Tod verschlungen.
それは死を食い尽くしてしまった。
Die Schrift hat verkündiget das,
聖書はこのことを預言していた、
wie ein Tod den andern fraß,
いかに一つの死が他の死を飲み込んでしまい、
ein Spott aus dem Tod ist worden.
死が嘲りの対象となるのかを。
Halleluja.
ハレルヤ

6. Versus 5

Hie ist das rechte Osterlamm,
ここに真(まこと)の過ぎ越しの羊がある、
davon Gott hat geboten,
それについて神が命じられたとおり、
das ist hoch an des Kreuzes Stamm
それは高く十字架の幹にかけられて
in heißer Lieb gebraten.
熱い愛の炎で焼かれた。
Das Blut zeichnet unser Tür,
その血は私たちの戸口に印となり、
das hält der Glaub dem Tode für,
信仰がそれを死に対して掲げると、
der Würger kann uns nicht mehr schaden.
殺戮者はもはや私たちを傷つけることができない。
Halleluja.
ハレルヤ

7. Versus 6

So feiren wir das hohe Fest
そこで私たちはこの大きな祝祭を祝います
mit Herzensfreud und Wonne,
心からの喜びと幸せに満たされながら、
das uns der Herr erscheinen läßt.
主が私たちに対して明らかに示された(この祝祭を)。
Er ist selber die Sonne,
彼ご自身が太陽です、
der durch seiner Gnaden Glanz
その恵みの輝きによって
erleuchtet unsre Herzen ganz,
私たちの心の底までを照らされる彼こそが、
der Sünden Nacht ist verschwunden.
罪の夜は消え去りました。
Halleluja.
ハレルヤ

8. Versus 7

Wir essen und leben wohl
私たちは健やかに食べかつ生きる
in rechten Osterfladen;
純粋で真実な復活祭の種入れぬパンによって。
der alte Sauerteig nicht soll
古いパン種は取り除こう
sein bei dem Wort der Gnaden.
もはや私たちは恵みの言葉のもとにあるのだから、
Christus will die Koste sein
キリストの御心によりご自身が私たちの糧となり
und speisen die Seel allein,
それによってのみ魂を生かされようとされる、
der Glaub will keins andern leben.
信仰はそれに依ってのみ生きるのだ。
Halleluja.
ハレルヤ

[Christ lag in Todes Banden 《キリストは死の縄目につながれたり》(マルティン・ルター 1524)全節]

(2013年6月20日)


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Es ist das Heil uns kommen her

救いが私たちにもたらされた ─ BWV 9

1.(Choral)

Es ist das Heil uns kommen her
救いが私たちにもたらされた
von Gnad' und lauter Güte;
恵みとただ慈しみの御心によって。
die Werk' die helfen nimmermehr,
人の行いは何の役にもたたない、
sie mögen nicht behüten;
それは私たちの守りにはならない。
der Glaub' sieht Jesum Christum an,
だが信仰はイエス・キリストを見つめる、
der hat g'nug für uns all getan,
私たちすべてのために十分なことを為してくださった方を、
er ist der Mittler worden.
彼こそが神と人との仲介者となられたのだ。

[Es ist das Heil uns kommen her 《われらに救いの来たれるは》(パウル・スペラートゥス 1524)第1節]

2. Recitativo

Gott gab uns ein Gesetz, doch waren wir zu schwach,
神は私たちに律法を与えられたが、私たちはあまりに弱く
daß wir es hätten halten können.
それを守ることなど及びも付かなかった。
Wir gingen nur den Sünden nach,
私たちはただ罪の道に従い、
kein Mensch war fromm zu nennen;
正しい者と呼ばれるべき人は一人もいなかった。
der Geist blieb an dem Fleische kleben
霊は肉にへばりついたままで
und wagte nicht zu widerstreben.
罪にあらがおうとさえしなかったのだ。
Wir sollten in Gesetze gehn
私たちは律法の道を歩み
und dort als wie in einem Spiegel sehn,
そこでまるで鏡に映すようにして、
wie unsere Natur unartig sei:
私たちの本性がいかによこしまなものか知るほかになかった。
Und dennoch blieben wir dabei.
それなのに私たちはその罪にとどまるばかりだった。
Aus eigner Kraft war niemand fähig,
自分の力では誰一人として
der Sünden Unart zu verlassen,
罪のよこしまから逃れることはできない、
er mocht’ auch alle Kraft zusammenfassen.
たとえ自分の全ての力を呼び起こしたとしても。

3. Aria

Wir waren schon zu tief gesunken,
私たちはもはやあまりにも深く沈み込み、
der Abgrund schluckt uns völlig ein,
深淵が私たちを飲み込もうとしている、

die Tiefe drohte schon den Tod,
奈落はまさに死の恐怖を突きつけ、
und dennoch konnt in solcher Not
そのような窮地にもかかわらず、
uns keine Hand behülflich sein.
私たちにさしのべられる手はどこにもない。

4. Recitativo

Doch mußte das Gesetz erfüllet werden;
けれども律法は成就されなければならない。
deswegen kam das Heil der Erden,
それゆえにこの世の救いが現れた、
des Höchsten Sohn, der hat es selbst erfüllt
いと高き神の子の救いが、彼は律法を自ら成就し
und seines Vaters Zorn gestillt.
そして父なる神の怒りを鎮められた。
Durch sein unschuldig Sterben
彼の罪なき死を通して
ließ er uns Hülf’ erwerben;
私たちに救いを得させてくださった。
wer nun demselben traut,
今や彼を信じ、
wer auf sein Leiden baut,
彼の受難に依り頼むならば、
der gehet nicht verloren.
その人は滅びることがない。
Der Himmel ist vor den erkoren,
神の国はあなたがた選ばれた者の前にある。
der wahren Glauben mit sich bringt
真の信仰を抱き
und fest um Jesu Armen schlingt.
イエスに固くすがりつく者の前に。

5. Aria

Herr, du siehst statt guter Werke
主よ、あなたは善い行いには目を留めず、
auf des Herzens Glaubensstärke,
その心の信仰の強さに目を留められます
nur den Glauben nimmst du an.
あなたが嘉せられるのはただ信仰のみです。

Nur der Glaube macht gerecht,
ただ信仰だけが人を義とし、
alles andre scheint zu schlecht,
その他の全てのものは、
als daß es uns helfen kann.
私たちを救うためには無益なのです。

6. Recitativo

Wenn wir die Sünd’ aus dem Gesetz erkennen,
私たちが律法によって罪に気がつくならば、
so schlägt es das Gewissen nieder;
それによって良心は打ちのめされる。
doch ist das unser Trost zu nennen,
けれども私たちの慰めと言うべきなのは
daß wir im Evangelio
私たちが福音においては
gleich wieder froh
すぐに再び晴れやかに
und freudig werden:
喜びに満ちることだ。
dies, dies stärket unsern Glauben wieder.
まさにこのことが、また私たちの信仰を強めてくれる。
Drauf hoffen wir der Zeit,
このことによって私たちは
die Gottes Gütigkeit
神が慈愛をもって私たちに
uns zugesaget hat,
約束された時を待ち望む。
doch aber auch aus weisem Rat
しかしまた神は深い配慮から
die Stunde uns verschwiegen.
その時を私たちに隠された。
Jedoch, wir lassen uns begnügen;
けれども、私たちはそのことに満足する。
er weiß es, wenn es nötig ist,
神はそれが必要な時を知り給い、
und brauchet keine List
そして私たちに対しては何の策略も
an uns: Wir dürfen auf ihn bauen
必要とされないのだから。私たちは神を信頼し
und ihm allein vertrauen.
ただ神のみに依り頼めば良いのだ。

7. Choral

Ob sich's anließ, als wollt' er nicht,
たとえ神には人を救うお気持ちなどなさそうに思えても、
laß dich es nicht erschrecken,
そのことにおびえるな。
denn wo er ist am besten mit,
というのは、神が最も近く共におられるときは
da will er's nicht entdecken;
神はそのことを明かそうとされないのだから。
sein Wort laß dir gewisser sein,
神の言葉にさらに確信を持ち、
und ob dein Herz spräch lauter Nein,
そしてもしあなたの心がただただ「否」と言うとしても
so lass doch dir nicht grauen.
それでもなお恐れるな。

[Es ist das Heil uns kommen her 第12節]

(2012年9月25日)


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Weinen, Klagen,Sorgen, Zagen

泣き、嘆き、憂い、おびえ ─ BWV 12

1. Sinfonia

2. Chor

Weinen, Klagen,
泣き、嘆き、
Sorgen, Zagen,
憂い、おびえ、
Angst und Not
不安と心痛
sind der Christen Tränenbrot,
それはキリスト者の涙のパン、

die das Zeichen Jesu tragen.
イエスの印を背負うキリスト者の。

3. Recitativo

≫Wir müssen durch viel Trübsal in das Reich Gottes eingehen.≪
「私たちが神の国に入るには多くの苦難を経なければならない。」

[使徒言行録 14:22]

4. Aria

Kreuz und Kronen sind verbunden,
十字架と王冠は切り離せないもの、
Kampf und Kleinod sind vereint.
戦いと宝石は一つのもの。

Christen haben alle Stunden
キリスト者にはいつの時も
ihre Qual und ihren Feind,
その苦しみと敵とがあるけれど、
doch ihr Trost sind Christi Wunden.
それでもその慰めは、(十字架で受けられた)キリストの傷にある。

5. Aria

Ich folge Christo nach,
私はキリストに従う、
von ihm will ich nicht lassen
私は彼から離れまい、
im Wohl und Ungemach,
健やかなときも災いのときも、
im Leben und Erblassen.
生にあっても死にゆくときも。
Ich küsse Christi Schmach,
私はキリストの屈辱(十字架上の死)に口づけし、
ich will sein Kreuz umfassen.
私は彼の十字架を抱きしめる。
Ich folge Christo nach,
私はキリストのあとを追う、
von ihm will ich nicht lassen.
私は彼から離れまい。

6. Aria

Sei getreu, alle Pein
忠実であれ。すべての苦しみは
wird doch nur ein Kleines sein.
本当に取るに足りぬこととなるのだ。
Nach dem Regen
雨がやんだあとには
bluht der Segen,
神の祝福が花と咲き誇り、
alles Wetter geht vorbei,
すべての嵐は過ぎ去る。
sei getreu, sei getreu.
忠実であれ、忠実であれ。

[Jesu, meine Freude 《イエスよ、わが喜び》(ヨハン・フランク 1650) −トランペットがメロディを奏する]

7. Choral

Was Gott tut, das ist wohlgetan,
神が行われること、それは正しくなされたこと、
dabei will ich verbleiben,
そこに私は踏みとどまろう、
es mag mich auf die rauhe Bahn
もし私が荒れはてた道
Not, Tod und Elend treiben,
欠乏と死の悲惨に追いやられても、
so wird Gott mich
それでも神は私を
ganz väterlich
まさに父のように
In seinen Armen halten,
その腕の中に抱きしめてくださるだろう、
drum laß ich ihn nur walten.
それゆえ私は彼の支配にのみ従う。

[Was Gott tut, das ist wohlgetan 《神なしたもう御業こそいと善けれ》(ザムエル・ローディガスト 1674)第6節]

(2012年9月16日)


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Herr Gott, dich loben wir

主なる神よ、あなたを讃美します ─ BWV 16

1. Choral

Herr Gott, dich loben wir,
主なる神よ、あなたを讃美します、
Herr Gott, wir danken dir.
主なる神よ、あなたに感謝します。
Dich, Gott Vater in Ewigkeit,
父なる神よ、とこしえに
ehret die Welt weit und breit.
あまねく世界はあなたの栄光を讃美します。

[Herr Gott, dich loben wir 《主なる神よ、われら汝を讃えまつる》(ドイツ語テ・デウム)(マルティン・ルター 1529)第1〜4行]

2. Recitativo

So stimmen wir
それゆえ私たちは
bei dieser frohen Zeit
この喜ばしい時にあたり
mit heißer Andacht an
熱い信仰の心をもって歌声をあげ
und legen dir,
そしてあなたに、
o Gott, auf dieses neue Jahr
おお神よ、この新年にあたり
das erste Herzensopfer dar.
最初の心の捧げものを御前に捧げます。
Was hast du nicht von Ewigkeit
とこしえの昔からあなたが
vor Heil an uns getan,
私たちの救いのためになしてくださらないことがあったでしょうか、
und was muß unsre Brust
そして私たちの胸はそのことを
noch jetzt vor Lieb und Treu verspüren!
愛と真実の心から今もなお感じずにはいられません!
Dein Zion sieht vollkommne Ruh,
あなたのシオンは全き平安を見、
es fällt ihm Glück und Segen zu;
幸福と祝福が彼のものとなるのです。
der Tempel schallt
聖なる宮には
von Psaltern und von Harfen*,
琴と竪琴の響きが満ち、
und unsre Seele wallt,
そして私たちの心は沸き立ちます、
wenn wir nur Andachtsglut in Herz und Munde führen.
ただ信仰のおき火を心と口元に運んだだけで。
O, sollte darum nicht
おお、どうしてあり得るでしょうか
ein neues Lied erklingen
新しい歌が鳴り響かず
und wir in heißer Liebe singen?
そして私たちが熱い愛をもって歌わないなどということが?

*(詩編 150:3参照。Luther訳:lobet ihn mit Psalter und Harfen !)

3. Aria tutti

Laßt uns jauchzen, laßt uns freuen:
歓声を上げ、喜ぼう。
Gottes Güt und Treu
神の慈悲と真実は
bleibet alle Morgen neu.
朝ごとに新たなのだから。

solo
Krönt und segnet seine Hand,
神の手が王冠と祝福を授けてくださるならば、
ach so glaubt, daß unser Stand
ああそれゆえ信じなさい、私たちの境遇が
ewig, ewig glücklich sei.
とわに、とわに幸福であることを。

4. Recitativo

Ach treuer Hort,
ああ確かな盾よ、
beschütz auch fernerhin dein wertes Wort,
これからもあなたの大切な言葉を守り、
beschütze Kirch und Schule,
教会と学校を守り、
so wird dein Reich vermehrt,
そうしてあなたの国がいや栄え、
und Satans arge List gestört;
そして悪魔のよこしまな企みが挫かれますように。
erhalte nur den Frieden
ただ平和と
und die beliebte Ruh,
好ましい平穏を保たれますように、
so ist uns schon genug beschieden,
それで私たちはもう十分に授かっており、
und uns fällt lauter Wohlsein zu.
そして私たちにはただただ健康が与えられる。
Ach! Gott, du wirst das Land
ああ!神よ、あなたはこの土地を
noch ferner wässern,
これからも潤し、
du wirst es stets verbessern,
あなたはそれを常により良きものとなし、
du wirst es selbst mit deiner Hand
あなたはそれをなおその手と
und deinem Segen bauen.
あなたの祝福によって耕される。
Wohl uns, wenn wir
何と幸いな私たち、私たちが
dir für und für,
あなたに永遠に依り頼むならば、
mein Jesus und mein Heil, vertrauen.
私のイエスよ私の救いよ。

5. Aria

Geliebter Jesu, du allein
愛するイエスよ、あなただけを
sollst unser Seelen Reichtum sein.
私たちの魂の宝としよう。

Wir wollen dich vor allen Schätzen
私たちはあらゆる財宝にもましてあなたを
in unser treues Herze setzen,
私たちの真実な心に据えよう。
ja, wenn das Lebensband zerreißt,
そう、たとえ命の糸が切れるときにでも、
stimmt unser gottvergnügter Geist
私たちの神を喜びとする心は
noch mit den Lippen sehnlich ein:
なお唇をもって声を合わせ切なる歌を歌う。

6. Choral

All solch dein Güt wir preisen,
これらすべてのあなたの慈しみをほめたたえます、
Vater ins Himmels Thron,
天の玉座におられる神よ、
die du uns tust beweisen
あなたがまさに
durch Christum, deinen Sohn,
あなたの子キリストを通して証明されたその慈しみを、
und bitten ferner dich,
そしてさらにあなたに請い願います、
gib uns ein friedlich Jahre,
私たちに平和な一年を与え、
vor allem Leid bewahre
すべての悩みから守り
und nähr uns mildiglich.
そして私たちを慈悲深く育んでくださることを。

[Helft mir Gotts Gute preisen 《われとともに神の慈しみを讃えよ》(パウル・エーバー 1580)第6節]

(2012年10月31日)


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Wer Dank opfert, der preiset mich

感謝のいけにえを捧げる者、その者は私をほめたたえる ─ BWV 17

1. Chor

≫Wer Dank opfert, der preiset mich,
感謝のいけにえを捧げる者、その者は私をほめたたえる、
und das ist der Weg, daß ich ihm zeige das Heil Gottes.≪
そしてそれが道である、私がその者に神の救いを示すそのことが(道である)。

2. Recitativo

Es muß die ganze Welt ein stummer Zeuge werden
全世界が物言わぬ証しとなるにちがいない
von Gottes hoher Majestaet,
いと高き神の御稜威(みいつ)についての証しと、
Luft, Wasser, Firmament und Erden,
空、水、蒼穹(おおぞら)そして大地、
wenn ihre Ordnung als in Schnuren geht;
それらの秩序が計り縄で計ったように正しく保たれているならば;
ihn preiset die Natur mit ungezählten Gaben,
自然は、神がその懐に備えられたところの
die er ihr in den Schoß gelegt,
数えきれない賜物をもって、神を誉め讃え、
und was den Odem hegt,
そして全て生きとし生けるものは、
will noch mehr Anteil an ihm haben,
なおのこと神に心を寄せようとする、
wenn es zu seinem Ruhm so Zung als Fittich regt.
彼らが神の栄光を讃えようとして翼のように舌を動かすたびに。

3. Aria

Herr, deine Güte reicht, so weit der Himmel ist,
主よ、あなたの慈しみはあまねく天に及び、
und deine Wahrheit langt, so weit die Wolken gehen.
あなたの真実(まこと)は雲の行く手に広がります。*
Wüßt ich gleich sonsten nicht, wie herrlich groß du bist,
いかにあなたが大いなる方であるのかを、たとえ私が知らなかったとしても、
so könnt ich es gar leicht aus deinen Werken sehen.
私はそれをあなたの御業からいともたやすく知ることができたでしょう。
Wie sollt man dich mit Dank davor nicht stetig preisen?
いかに人はそのことに感謝をもって常にあなたを誉め讃えずにいられないことで
しょうか?
da du uns willt den Weg des Heils hingegen weisen.
あなたはまた私たちに救いの道を示してくださるのですから。

*詩編 36:6、57:11

4. Recitativo

≫Einer aber unter ihnen, da er sahe, daß er gesund worden war,
しかしそのうちのひとりは、自分がいやされたことを知り、
kehrete um und preisete Gott mit lauter Stimme und fiel auf sein Angesicht zu seinen Füßen und dankete ihm,
大声で神をほめたたえながら帰ってきて、イエスの足もとにひれ伏して感謝した。
und das war ein Samariter.≪
これはサマリヤ人であった。

(ルカによる福音書 / 17章 15節−16節)

5. Aria

Welch Übermaß der Güte
何と身に過ぎた慈悲を
schenkst du mir!
与えてくださることでしょう!
Doch was gibt mein Gemüte
しかしいったい私の心根は
dir dafür?
あなたに何をお返しするのでしょうか?
Herr, ich weiß sonst nichts zu bringen,
主よ、私は捧げるべきものを何も知りません、
als dir Dank und Lob zu singen.
ただあなたに対して感謝と讃美を歌う以外には。

6. Recitativo

Sieh meinen Willen an, ich kenne, was ich bin:
私の思いをご照覧あれ、私は自分が何ものかを知っています。
Leib, Leben und Verstand, Gesundheit, Kraft und Sinn,
肉体、生命そして思慮分別、健康、活力そして五感、
der du mich läßt mit frohem Mund genießen,
それらはあなたが与えてくださったもの、私の口が喜びの声を上げるもので、
sind Ströme deiner Gnad, die du auf mich läßt fließen.
あなたの恵みあふれる流れ、私の上に降り注がせてくださる流れです。
Lieb, Fried, Gerechtigkeit und Freud in deinem Geist
聖霊における、愛、平和、正義そして喜びは*
sind Schätz, dadurch du mir schon hier ein Vorbild weist,
それによってすでに天にあるものの写しをわたしたちに示してくださっているところの宝物です、**
was Gutes du gedenkst mir dorten zuzuteilen
すなわち、あなたが天においていかに良いものを私に分かち与えようとし
und mich an Leib und Seel vollkommentlich zu heilen.
そして私の身と魂に全き救いを与えようとしておられるのかを示しておられるのです。

*ローマの信徒への手紙 / 14章 17節「神の国は、飲み食いではなく、聖霊によって与えられる義と平和と喜びなのです。」
**ヘブライ人への手紙 / 9章 23節「このように、天にあるものの写しは、」

7. Choral

Wie sich ein Vatr erbarmet
まるで父親が
übr seine junge Kindlein klein:
彼の幼子たちを慈しむように、
So tut der Herr uns Armen,
そのように主は私たちを憐れんでくださる、
so wir ihn kindlich fürchten rein.
私たちが子どものように無邪気に主を畏れるならば。
Er kennt das arme Gemächte,
主はこの哀れな被造物を知り給う、
Gott weiß, wir sind nur Staub.
神は、私たちがただの塵に過ぎないことを知っておられる。
Gleich wie das Gras vom Rechen,
あたかも熊手のもとにある草、
ein Blum und fallendes Laub,
一輪の花、そして落ち行く木の葉が、
der Wind nur drüber wehet,
風がその上をただ一吹きすると、
so ist es nimmer da:
それだけでもはや消え去ってしまう、ちょうどそのように:
also der Mensch vergehet,
そのように人は過ぎ去り、
sein End, das ist ihm nah.
その終わり、それは彼の間近に来ていることを。

[Nun lob, mein Seel, den Herren  《いざ、わが魂よ、主を頌めまつれ》(ヨハン・グラーマン 1530)第3節]

(201年6月20日)


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Gleichwie der Regen und Schnee vom Himmel fällt

雨も雪も天から降ると ─ BWV 18

1. Sinfonia

2. Recitativo

≫Gleichwie der Regen und Schnee vom Himmel fällt und nicht wieder dahin kommet, sondern feuchtet die Erde und macht sie fruchtbar und wachsend, daß sie gibt Samen zu säen und Brot zu essen:
「雨も雪も天から降るとむなしく戻ることはなく、大地を潤し実り豊かに生い茂らせ、そうして蒔く人には種を与え、食べる人にはパンを与える。」
also soll das Wort, so aus meinem Munde gehet, auch sein; es soll nicht wieder zu mir leer kommen, sondern tun, das mir gefället, und soll ihm gelingen, dazu ich's sende.≪
「それと同じように、私の口から出る言葉も、むなしく私のもとに戻ることはなく、私の望むことを成し、必ず私が与えた目的を果たす。」

[イザヤ書 55:10-11]

3. Recitativo

(Tenore)
Mein Gott, hier wird mein Herze sein:
おお、神よ、ここに私の心があります。
ich öffne dir’s in meines Jesu Namen;
私はそれをイエスの名によってあなたに向かって開きます。
so streue deinen Samen
そこにあなたの種を蒔いてください
als in ein gutes Land hinein.
良い土地に種蒔くように。
Mein Gott, hier wird mein Herze sein:
おお、神よ、ここに私の心があります。
laß solches Frucht und hundertfältig, bringen.
どうか果実を、百倍にも、実らせてください。
≫O Herr, Herr, hilf! o Herr, laß wohlgelingen.≪*
「おお主よ、主よ、私たちに救いを!おお主よ、私たちに栄えを。」

Du wollest deinen Geist und Kraft zum Worte geben.
どうか、み言葉に霊と力を与えて下さい。
Erhör uns, lieber Herre Gott!
私たちの願いを聞き入れてください、尊い主である神よ。

(Basso)
Nur wehre, treuer Vater, wehre,
ただ、守ってください、まことの父よ、守ってください、
daß mich und keinen Christen nicht
私であれただ一人のキリスト者であれ、
des Teufels Trug verkehre.
悪魔のまやかしによって邪道に引き入れられることがないように。
Sein Sinn ist ganz dahin gericht',
悪魔が考えることはただ一つ、
uns deines Wortes zu berauben
私たちからあなたのみ言葉を
mit aller Seligkeit.
すべての祝福とともに奪うことだ。

Den Satan unter unsre Füße treten.
悪魔を私たちの足もとに踏み砕こう。
Erhör uns lieber Herre Gott!
私たちの願いを聞き入れてください、尊い主である神よ。

(Tenore)
Ach! viel' verleugnen Wort und Glauben
ああ!多くの者がみ言葉と信仰を捨て、
und fallen ab wie faules Obst,
腐った果実のように落ち去っていく、
wenn sie Verfolgung sollen leiden.
いざ迫害に苦しまなければならなくなると。
So stürzen sie in ewig Herzeleid,
そうして彼らは永遠の苦悩に落ち込むのだ、
da sie ein zeitlich Weh vermeiden.
一時の苦痛を避けようとしたために。

Und uns für des Türken und des Papsts
そして私たちを侵略者と反キリストの**
grausamen Mord und Lästerungen,
残忍な殺戮と冒涜、
Wüten und Toben väterlich behüten.
猛威と凶暴から父のように護ってください。
Erhör uns, lieber Herre Gott!
私たちの願いを聞き入れてください、尊い主である神よ。

(Basso)
Ein andrer sorgt nur für den Bauch;
ある者は腹を満たすことのみに心し、
inzwischen wird der Seele ganz vergessen;
その間に魂のことはすっかり忘れ去られる。
der Mammon auch
富もまた
hat vieler Herz besessen.
多くの人々の心をとりこにした。
So kann das Wort zu keiner Kraft gelangen.
こうしてみ言葉はいかなる力も得られない。
Und wieviel Seelen hält
そしてどれほどの数の魂が
die Wollust nicht gefangen?
快楽のとりことなっていないだろうか?
So sehr verführet sie die Welt,
それほどまでにこの世は彼らを誘惑し、
die Welt, die ihnen muß anstatt des Himmels stehen,
この世は、彼らにとって天に代わる場所を占め、
darüber sie vom Himmel irregehen.
彼らは天の道をはずれてそこをさまようのだ。

Alle Irrige und Verführte wiederbringen.
すべての迷う者と誘惑された者を立ち帰らせてください。
Erhör uns, lieber Herre Gott!
私たちの願いを聞き入れてください、尊い主である神よ。

[コラール風の箇所は、ルターの連祷(Litanei 1528)の一部]

*(詩編 118:25)

** 直訳は「トルコ人と教皇」

4. Aria

Mein Seelenschatz ist Gottes Wort;
私の魂の宝は神のみ言葉、
außer dem sind alle Schätze
その他のすべての宝は
solche Netze,
たくらみの網、
welche Welt und Satan stricken,
この世と悪魔が編み、
schnöde Seelen zu berücken.
浅ましい心を捕らえるための網だ。
Fort mit allen, fort, nur fort!
失せよそれらすべてのものよ、失せよ、さっさと失せよ!
mein Seelenschatz ist Gottes Wort.
私の魂の宝は神のみ言葉。

5. Choral

Ich bitt, o Herr, aus Herzens Grund,
私は願う、おお主よ、心の底から、
du wollst nicht von mir nehmen
どうかあなたが私の口から、
dein heilges Wort aus meinem Mund;
あなたの聖なるみ言葉を奪われないように。
so wird mich nicht beschämen
それならば私は恥じることがないだろう
mein' Sünd und Schuld,
私の罪と負い目を、
denn in dein' Huld
というのはあなたの恩寵に
setz ich all mein Vertrauen:
私はすべての信頼を置いているのだから。
Wer sich nur fest darauf verläßt,
ただ固くそれに依り頼むならば、
der wird den Tod nicht schauen.
その人は死を見ることがないだろう。

[Durch Adams Fall ist ganz verderbt 《アダムの堕落によりて》(ラーツァルス・シュペングラー 1524)第8節]

(2012年9月24日)


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Ich hatte viel Bekümmernis

私の心は思いわずらいに満ちていた ─ BWV 21

1. Sinfonia

2. Chorus

≫Ich hatte viel Bekümmernis in meinem Herzen; aber deine Tröstungen erquicken meine Seele. ≪
「私の心は幾多の思いわずらいに満ちていた、 けれどあなたの慰めが私の魂をよみがえらせる。」

[詩編 94:19]

3. Aria

Seufzer, Tränen, Kummer, Not,
ため息、涙、悩み、苦しみ、
ängstlichs Sehnen, Furcht und Tod
不安げなあこがれ、恐れそして死は
nagen mein beklemmtes Herz,
私の重い心をさいなみ、
ich empfinde Jammer, Schmerz.
私は嘆きと、胸の痛みを感じている。
Seufzer, Tränen, Kummer, Not!
ため息、涙、悩み、苦しみ!

4. Recitativo

Wie hast du dich, mein Gott,
どうして、おお神よ、
in meiner Not,
私が苦しみと、
in meiner Furcht und Zagen
恐れと不安の中にあるときに、
denn ganz von mir gewandt?
私に全く背を向けられたのですか?
Ach! kennst du nicht dein Kind?
ああ!あなたの子に知らぬ顔をされるのですか?
Ach! hörst du nicht das Klagen
ああ!その悲鳴に耳を傾けられないのですか、
von denen, die dir sind
あなたに対して
mit Bund und Treu verwandt?
契約と忠実によって結ばれた者たちの悲鳴を。
Du warest meine Lust
あなたはかつて私の喜びでしたが
und bist mir grausam worden:
今や冷酷な方になってしまわれました。
Ich suche dich an allen Orten;
私は至る所あなたを探し求め、
ich ruf und schrei dir nach,
あなたを尋ねて呼び叫びますが、
allein: mein Weh und Ach!
あるのはただ、「おお」と「ああ」と言う嘆きばかり。
scheint itzt, als sei es dir ganz unbewußt.
それも今はもう、何一つ気づいていただけないかのようです。

5. Aria

Bäche von gesalznen Zähren,
絞る涙の流れは幾筋、
Fluten rauschen stets einher.
常にあふれとどろき流れ行く。

Sturm und Wellen mich versehren,
嵐と大波は私を打ち砕き、
und dies trübsalsvolle Meer
この悲哀に満ちた海は、
will mir Geist und Leben schwächen,
私の精神と生命を衰え弱めようとし、
Mast und Anker wollen brechen,
帆柱も碇もまさに砕けようとし、
hier versink ich in den Grund,
ここに私は深みに沈み行き、
dort seh in der Hölle Schlund.
そこで地獄の深淵に見入るのだ。

6. Chorus

≫Was betrübst du dich, meine Seele, und bist so unruhig in mir?
「なぜうなだれるのか、私の魂よ、なぜそのように思い乱れるのか?
Harre auf Gott! Denn ich werde ihm noch danken, daß er meines Angesichtes Hülfe und mein Gott ist. ≪
 神を待ち望め!私はなお、彼が私の救いであり私の神であることに感謝するのだから。」

[詩編 42:11]

Nach der Predigt (説教後)

7. Recitativo

(Soprano)
Ach Jesu, meine Ruh,
ああイエスよ、私の安らぎよ、
mein Licht, wo bleibest du?
私の光よ、どこに居られるのですか?
(Basso)
O Seele, sieh! ich bin bei dir.
おお魂よ、ごらん!私はあなたのそばにいる。
(Soprano)
Bei mir?
私のそばに?
Hier ist ja lauter Nacht.
ここにはまるで夜の闇があるばかり。
(Basso)
Ich bin dein treuer Freund,
私はあなたのまことの友、
der auch im Dunkeln wacht,
闇の中でもあなたを見守っているよ、
wo lauter Schalken seind.
悪事をたくらむ者ばかりがひしめく闇の中でも。
(Soprano)
Brich doch mit deinem Glanz und Licht des Trostes ein!
ではどうか慰めのきらめく光を差し込ませてください!
(Basso)
Die Stunde kömmet schon,
時はすでに来ている、
da deines Kampfes Kron
あなたの戦いの冠が、
dir wird ein süßes Labsal sein.
魂をよみがえらせる甘露となる時が。

8. Aria Duetto

(Soprano)
Komm, mein Jesu, und erquicke
来て、イエス様、そして力を与えて
(Basso)
Ja, ich komme und erquicke
さあ、私は現れあなたに力を与える
(Soprano)
und erfreu mit deinem Blicke!
そしてあなたのまなざしで私を喜ばせて!
(Basso)
dich mit meinem Gnadenblicke.
私の慈愛のまなざしで。

(Soprano)
Diese Seele,
この魂、
(Basso)
Deine Seele,
あなたの魂、
(Soprano)
die soll sterben
それは死すべきもので
(Basso)
die soll leben
それは生きるべきもので
(Soprano)
und nicht leben,
生きるべきものではない、
(Basso)
und nicht sterben,
死すべきものではない、
(Soprano)
und in ihrer Unglückshöhle
そしてその災いの洞窟の中で
(Basso)
hier aus dieser Wunden Höhle
ここに苦痛の洞窟から出て
(Soprano)
ganz verderben.
すべて朽ち果てるのだ。
(Basso)
sollt du erben
あなたは受け取るのだ
(Soprano)
Ich muß stets in Kummer schweben,
私は常に悲しみの中をさまよわねば、
(Basso)
Heil durch diesen Saft der Reben,
この葡萄の果汁をとおして永遠の救いを。
(Soprano)
ja, ach ja, ich bin verloren,
そう、ああそうだ、私は見捨てられた、
(Basso)
nein, ach nein, du bist erkoren,
ちがう、ああちがう、あなたは選ばれた者、
(Soprano)
nein, ach nein, du hassest mich.
ちがう、ああちがう、あなたは私を憎み嫌っている。
(Basso)
ja, ach ja, ich liebe dich.
ちがう、ああちがう、私はあなたを愛している。
(Soprano)
Ach, Jesu, durchsüße mir Seele und Herze!
ああ、イエスよ、私の心と魂をすべて慰めてください!
(Basso)
Entweichet, ihr Sorgen, verschwinde, du Schmerze!
消え去れ、不安よ、立ち去れ、苦悩よ!

9. Chorus

≫Sei nun wieder zufrieden, meine Seele, denn der Herr tut dir Guts. ≪
「今再び安らぎを得るが良い、私の魂よ、主が恵みを与えて下さるのだから」
(詩編 116,7)

(Tenore)
Was helfen uns die schweren Sorgen,
深刻に思いわずらっても何の役にたつだろう、
was hilft uns unser Weh und Ach?
「おお」「ああ」とため息をついて何になるだろう?
Was hilft es, daß wir alle Morgen
毎朝起きるたびに
beseufzen unser Ungemach?
身の不幸を嘆いて何になるだろう?
Wir machen unser Kreuz und Leid
私たちの苦難と心痛は
Nur größer durch die Traurigkeit.
悲しめば悲しむほど大きくなるばかりだ。
(Soprano)
Denk nicht in deiner Drangsalshitze,
苦しみの熱に浮かされても思うな、
daß du von Gott verlassen seist,
神に見放されているのだとか、
und daß Gott der im Schoße sitze,
神に守られているのは、
der sich mit stetem Glücke speist.
絶えず幸福に恵まれた人だけだなどと。
Die folgend Zeit verändert viel
移りゆく時は多くのことを変え
und setzet jeglichem sein Ziel.
それぞれの人にその終点を定めてくれるのだ。

[Wer nur den lieben Gott last walten 《尊き御神の統べしらすままにまつろい》(ゲオルク・ノイマルク 1657)第2,5節]

10. Aria

Erfreue dich, Seele, erfreue dich, Herze,
喜べ、魂よ、喜べ、心よ、
entweiche nun, Kummer, verschwinde, du Schmerze!
消え去れ、悩みよ、立ち去れ、苦しみよ!

Verwandle dich, Weinen, in lauteren Wein!
嘆きの涙よ、澄んだワインと化せ!
Es wird nun mein Ächzen ein Jauchzen mir sein.
私のうめきは、いまや喜びの叫びとなり、
Es brennet und flammet die reineste Kerze
魂と胸の内に燃えさかるのは
der Liebe, des Trostes in Seele und Brust,
この上なく清らかな愛と慰めのキャンドル、
weil Jesus mich tröstet mit himmlischer Lust.
イエスが私を天国の喜びで慰めてくださるのだから。

11. Chorus

≫Das Lamm, das erwürget ist, ist würdig zu nehmen Kraft und Reichtum und Weisheit und Stärke und Ehre und Preis und Lob.
「屠られた子羊は、力と富と知恵と威力と尊崇と栄光と賛美を受けるのにふさわしい。
Lob und Ehre und Preis und Gewalt sei unserm Gott von Ewigkeit zu Ewigkeit, amen, alleluja! Amen, alleluja, Lob! Amen, alleluja!≪
賛美と尊崇と栄光と権力が神に永遠にありますように。アーメン、ハレルヤ!誉め称えよ!アーメン、ハレルヤ!」

[ヨハネの黙示録 5:12-13]

(2012年9月20日)


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Nun komm, der Heiden Heiland

いまこそ来てください、異邦人の救い主よ ─ BWV 62

1.(Choral)

Nun komm, der Heiden Heiland,
いまこそ来てください、異邦人の救い主よ、
der Jungfrauen Kind erkannt,
処女から生まれた子として知られる方よ、
des sich wundert alle Welt,
その奇跡に全世界が驚嘆する方よ、
Gott solch Geburt ihm bestellt.
神はそのような誕生を彼に定められたのです。

[Nun komm, der Heiden Heiland《いざ来ませ、異邦人の救い主よ》(マルティン・ルター 1524)第1節]

2. Aria

Bewundert, o Menschen, dies große Geheimnis:
驚き讃えよ、おお人々よ、この大いなる秘められた計画を*。
der höchste Beherrscher erscheinet der Welt.
最高の支配者がこの世に現れるのだ。

Hier werden die Schätze des Himmels entdecket,
ここに天のあらゆる宝が明かされ、
hier wird uns ein göttliches Manna bestellt,
ここに私たちに神のマナ**が授けられる、
o Wunder! die Keuschheit wird gar nicht beflecket.
おおこの不思議よ!純潔は全く汚されていない。

*(コロサイの信徒への手紙 1:27)
この秘められた計画が異邦人にとってどれほど栄光に満ちたものであるかを、神は彼らに知らせようとされました。
**エジプトを脱出したイスラエルの民が荒れ野をさまよい飢えたときに、神が地上に降らせた食物。

3. Recitativo

So geht aus Gottes Herrlichkeit und Thron
こうして神の栄光と王座から
sein eingeborner Sohn.
そのひとり子は出て行く。
Der Held aus Juda bricht herein,
ユダから出た勇士は突然やってきて、
den Weg mit Freudigkeit zu laufen
その道を喜び勇んで走り*
und uns Gefallne zu erkaufen.
そして私たち堕落した者をあがなう。
O heller Glanz, o wunderbarer Segensschein!
おお明るい輝きよ、おお素晴らしい恵みの光よ!

*(詩編 19:6)
太陽は、花婿が天蓋から出るように
勇士が喜び勇んで道を走るように

4. Aria

Streite, siege, starker Held!
戦え、勝て、たくましい勇士よ!
Streite, siege, starker Held,
戦え、勝て、たくましい勇士よ、
sei vor uns im Fleische kräftig!
私たちのために肉体において強くあれ!

Sei geschäftig,
その活躍によって、
das Vermögen in uns Schwachen
私たちの内にある力の弱さを
stark zu machen!
強くしてください!

5. Recitativo

Wir ehren diese Herrlichkeit
私たちはこの栄光を讃え
und nahen nun zu deiner Krippen
そうして今あなたの飼葉桶に近付き
und preisen mit erfreuten Lippen,
唇は喜びに満ちて誉め讃えます、
was du uns zubereit;
あなたが私たちに備えてくださったものを。
die Dunkelheit verstört uns nicht
私たちはもう暗闇にも怖じけることなく
und sahen dein unendlich Licht.
あなたの限りない光を見るのです。

6. Choral

Lob sei Gott, dem Vater, ton,
讃美、父なる神にもたらされてあらんことを、
Lob sei Gott, sein'm ein'gen Sohn,
讃美、そのひとり子なる神にあらんことを、
Lob sei Gott, dem Heilgen Geist,
讃美、聖霊なる神にあらんことを、
immer und in Ewigkeit!
常に、そして永遠に!

[Nun komm, der Heiden Heiland 第8節]

*この"ton"を"g'ton"とするテキストもあり、つまり getan の古い形のようです。(2014年1月1日訂正)

(2012年9月7日)


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Sehet, welch eine Liebe hat uns der Vater erzeiget

見よ、いかなる愛を神は私たちに示されたか ─ BWV 64

1.Chorus

≫Sehet, welch eine Liebe hat uns der Vater erzeiget, daß wir Gottes Kinder heißen.≪
見よ、いかなる愛を神は私たちに示されたかを、そのため私たちは神の子と称せられる。

[ヨハネの第一の手紙 3:1]

2. Choral

Das hat er alles uns getan,
これらすべてのことを神は私たちのためになされた、
sein groß Lieb zu zeigen an.
彼の大きな愛を示すために。
Des freu sich alle Christenheit
そのことにすべてのキリスト教徒よ喜ぼう、
und dank ihm des in Ewigkeit.
そして彼にそのことを永遠に感謝しよう。
Kyrieleis.
キリエライス

[ Gelobet seist du, Jesu Christ 《讃美を受けたまえ、汝、イエス・キリストよ》(マルティン・ルター 1524)第7節]

3. Recitativo

Geh, Welt! behalte nur das Deine,
去れ、この世よ!おのがものだけを保つが良い。
ich will und mag nichts von dir haben,
私はお前のものなど何も欲しくない。
der Himmel ist nun meine,
いまや天の御国が私のものなのだ、
an diesem soll sich meine Seele laben.
そこにおいてこそ私の魂は命を得る。
Dein Gold ist ein vergänglich Gut,
お前の金銀はつかの間の財産に過ぎず、
dein Reichtum ist geborget;
お前の富は借り物に過ぎない。
wer dies besitzt, der ist gar schlecht versorget.
それを持つ者は、実は恵まれない者である。
Drum sag ich mit getrostem Mut:
それゆえ私は安らかな心でこれを言うのだ。

4. Choral

Was frag ich nach der Welt
どうして私がこの世のことや
und allen ihren Schätzen,
その財宝のことを気にかけようか。
wenn ich mich nur an dir,
私はただ、おおイエスよ、
mein Jesu, kann ergötzen?
あなたのことだけを喜びとなし得るのに?
Dich hab ich einzig mir
ただあなただけを私は
zur Wollust fürgestellt;
無上の喜びとして心に思い描いた。
du, du bist meine Lust:
あなた、あなたこそが私の喜び。
Was frag ich nach der Welt!
どうして私がこの世のことを気にかけようか!

[詩:Was frag ich nach der Welt 《われいかで世のことを問わん》(バルタザル・キンダーマン 1664)第1節]
[曲:Die Wollust dieser Welt〈この世の快楽は〉]

5. Aria

Was die Welt
この世が
in sich hält,
おのが内に保つものは、
muß als wie ein Rauch vergehen.
きっと煙のように消え去ってしまう。

Aber was mir Jesus gibt,
しかしイエスが私に与えてくださったもの、
und was meine Seele liebt,
そして私の魂が愛するものは、
bleibet fest und ewig stehen.
いつまでも堅固に消えずに残る。

6. Recitativo

Der Himmel bleibet mir gewiß,
天の御国は私にとって常に確かな望み、
und den besitz ich schon im Glauben.
そしてそれは信仰によって既に私のものだ。
Der Tod, die Welt und Sünde,
死も、この世も罪も、
ja selbst das ganze Höllenheer
いやたとえ地獄の軍勢といえども
kann mir, als einem Gotteskinde,
神の子である私の
denselben nun und nimmermehr
魂から、決してそれを
aus meiner Seele rauben.
奪うことはできない。
Nur dies, nur einzig dies
ただこのこと、ただこのことだけが
macht mir noch Kümmernis,
なお私の憂いとなる、
daß ich noch länger soll auf dieser Welt verweilen,
すなわち、なおこの世に生き長らえるべき定めだけが。
denn Jesus will den Himmel mit mir teilen,
それはイエスが天の御国を私と共にしようとされ、
und dazu hat er mich erkoren,
そのために私を選んでくださり、
deswegen ist er Mensch geboren.
そのために人としてお生まれになったからである。

7. Aria

Von der Welt verlang ich nichts,
この世にはもはや望むことは何もない、
wenn ich nur den Himmel erbe.
天の御国だけが私のものとなるのならば。

Alles, alles geb ich hin,
すべてを、すべてを私は捧げよう、
weil ich genug versichert bin,
私には確かな頼みがあるのだから、
daß ich ewig nicht verderbe.
私は永遠に滅びることはないと。

8. Choral

Gute Nacht, o Wesen,
さようなら、おおこの世が
das die Welt erlesen,
選び取ったいとなみよ、
mir gefällst du nicht.
それは私にはそぐわない。
Gute Nacht, ihr Sünden,
さようなら、もろもろの罪よ、
bleibet weit dahinten,
遠く後ろに控えていよ、
kommt nicht mehr ans Licht!
もはや光の下に現れるな!
Gute Nacht, du Stolz und Pracht,
さようなら、空しい誇りと華やかさよ、
dir sei ganz, du Lasterleben,
悪徳の生活よ、お前には
gute Nacht gegeben!
きっぱりと別れを告げよう。

[ Jesu, meine Freude  《イエスよ、わが喜び》(ヨハン・フランク 1650)第5節]

(2012年9月2日)


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Uns ist ein Kind geboren

私たちのために幼子が生まれた ─ BWV142(偽作:クーナウ作)

1. Concerto

2. Chorus

Uns ist ein Kind geboren,
私たちのために幼子が生まれた
ein Sohn ist uns gegeben.
神の独り子が私たちに与えられた。

3. Aria

Dein Geburtstag ist erschienen,
あなたの誕生の日が来た、
so erfordert meine Pflicht,
そこで私の務めとして、
dich, mein Jesu zu bedienen.
あなたに、私のイエスにお仕えしなければ。
Doch, ich Armer weiß gar nicht,
ところが、この哀れな私にはまるで分からない、
was ich suche, was ich finde,
何を探せば、何を見つければ、
welches dir zum Angebinde
何があなたへの贈り物ととして
als ein heilig Opfer tügt (taugt),
聖なる捧げものにふさわしいのか、
dich o großer Gott, vergnügt.
大いなる神よ、あなたの御心にかなうのか。

4. Chorus

≫Ich will den Namen Gottes loben mit einem Liede
私は歌をもって神の御名をほめたたえ
und will ihn hoch ehren mit Dank.
感謝をもって神をあがめます≪

[詩編 69:30]

5. Aria

Jesu, dir sei Dank gesungen,
イエスよ、あなたに感謝が歌われますように、
Jesu, dir sei Ehr' und Ruhm!
イエスよ、あなたに栄光と誉れがありますように!
Denn das Los ist mir in allen
なぜなら私にとってありとあらゆる限り
auf das Lieblichste gefallen,
最も好ましい運命が与えられたのですから、
du, du bist mein Eigentum.
あなたよ、あなたこそ私のものです。

6. Recitativo

Immanuell! Du wollest dir gefallen lassen,
インマヌエルよ!どうか嘉(よみ)したまえ、
daß dich mein Geist und Glaube kann umfassen;
私の霊と信仰があなたを抱きしめられるように。
kann ich die Freude gleich so herzlich nicht entdecken,
die dein Geburtstag will erwecken,
たとえ私があなたの誕生が呼び起こすその喜びの
思いのたけを十分に言い表せなかったとしても、
wird doch mein shcwaches Lallen
まさに私のその弱く舌足らずの言葉をさえ
dir durch Lob und Preis gefallen.
主の栄光を讃える讃美として嘉してくださる。

7. Aria

Jesu, dir sei Preis gesungen,
イエスよ、あなたに讃美が歌われますように、
denn ich bin durch dich erlöst.
私はあなたによって救われているのだから。
Nichts betrübet das Gemüte,
もはや思いには何の憂いもない、
da mein Herz durch deine Güte
なぜなら私の心はあなたの恵みによって
überschwenglich wird getröst't.
限りなく慰められているのだから。

8. Choral

Alleluja, Alleluja,
アレルヤ、アレルヤ、
gelobet sei Gott,
神に讃美あれ、
singen wir all' aus unsers Herzens Grunde,
われらみな心の底より歌う
denn Gott hat heut'
神は今日
gemacht solch' Freud'
これほどまでの喜びをもたらされたのだから
der wir vergessen soll'n
zu keiner Stunde.
われらが片時も
忘れられぬほどの喜びを。

[Wir Christenleut《われらキリストのともがら》カスパル・フューガー(1592) 第5節]

(2012年10月31日)


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Herz und Mund und Tat und Leben

心と口と行いと生き方が ─ BWV 147

1. Chorus

Herz und Mund und Tat und Leben
心と口と行いと生き方が
muß von Christo Zeugnis geben
キリストの証しをしなければならない
ohne Furcht und Heuchelei,
恐れもてらいもなく、
daß er Gott und Heiland sei.
彼こそが神であり救い主であると。

2. Recitativo accompagnato

Gebenedeiter Mund!
祝福された口よ!
Maria macht ihr Innerstes der Seelen
マリアは心の奥底を
durch Dank und Rühmen kund;
感謝と賛美を通して告げ知らせる─
sie fänget bei sich an,
彼女は自分自身に、
des Heilands Wunder zu erzählen,
救い主の奇跡について語りはじめる、
was er an ihr als seiner Magd getan.
彼が主のはしためになされたことを。
O! menschliches Geschlecht,
おお!人間という種族よ、
des Satans und der Sünden Knecht,
悪魔と罪の奴隷よ、
du bist befreit
あなたは解き放たれている
durch Christi tröstendes Erscheinen
キリストが現れこの世に慰めをもたらしてくださったことによって
von dieser Last und Dienstbarkeit!
この重荷と隷属から!
Jedoch dein Mund und dein verstockt Gemüte
しかしなおあなたの口とかたくなな心根は
verschweigt, verleugnet solche Güte;
押し黙り、これほどの慈愛を認めない。
doch wisse, daß dich nach der Schrift
だが知るが良い、聖書(の預言)によってあなたには
ein allzu scharfes Urteil trifft.
この上なく厳しい裁きが下されることを。

3. Aria

Schäme dich, o Seele, nicht,
恥じるな、おお私の魂よ
deinen Heiland zu bekennen,
これが私の救い主だと告白することを、
soll er dich die Seine nennen
もし彼に、父の目の前で
vor des Vaters Angesicht!
彼に属するものと呼ばれようとするのなら!
Doch wer ihn auf dieser Erden
だがこの地上において彼を
zu verleugnen sich nicht scheut,
知らないと言ってはばからない者は、
soll von ihm verleugnet werden,
彼からも知らないと言われるだろう、
wenn er kömmt zur Herrlichkeit.
彼が栄光の座に着かれるときに。

4. Recitativo

Verstockung kann Gewaltige verblenden,
権力者たちはかたくなな心で目を曇らせ、
bis sie des Höchsten Arm vom Stuhle stößt;
やがて主の腕は彼らをその座から突き落とす。
doch dieser Arm erhebt,
だがその一方でその腕は、
obschon vor ihm der Erden Kreis erbebt,
たとえ彼の前で全地が揺れ動こうとも、
hingegen die Elenden,
貧しく惨めな人々を引き上げる、
so er erlöst.
彼が救おうとされる人々を。
O hochbeglückte Christen,
おおこの上なく恵まれたキリスト者よ、
auf, machet euch bereit,
立ち上がれ、備えよ、
itzt ist die angenehme Zeit,
今は恵みの時、
itzt ist der Tag des Heils: Der Heiland heißt
今日は救いの日。救い主はあなたがたに命じられる
euch Leib und Geist
身体と霊を
mit Glaubensgaben rüsten,
信仰のたまもので整えよと、
auf, ruft zu ihm in brünstigem Verlangen,
立ち上がれ、彼に向かって熱い願いをもって呼ばわれ、
um ihn im Glauben zu empfangen.
彼を信仰によって受け入れるために。

5. Aria

Bereite dir, Jesu, noch itzo die Bahn,
備えてください、イエスよ、今すぐにもあなたの道を、
mein Heiland, erwähle
私の救い主よ、選び取ってください
die gläubende Seele
この信じる魂を
und siehe mit Augen der Gnaden mich an.
そして慈愛をもって私に目を留めて下さい。

6. Choral

Wohl mir, daß ich Jesum habe,
幸せだ私は、イエスは私のもの、
o wie feste halt ich ihn,
おおなんと固く彼を抱きしめて、
daß er mir mein Herze labe,
彼が私の心を生き返らせるのだと、
wenn ich krank und traurig bin.
私が病んで悲しみの底にあるときに。
Jesum hab ich, der mich liebet
イエスは私のもの、彼は私を愛され
und sich mir zu eigen gibet;
そして御自身を私に与えて下さる。
ach drum laß ich Jesum nicht,
ああだから私はイエスを放さない
wenn mir gleich mein Herze bricht.
まさに私の心が砕けようとするときでも。

[詩:Jesu, meiner Seelen Wonne 《イエスよ、わが魂の喜び》(マルティン・ヤーン 1661)第6節]
[曲:Werde munter, mein Gemute]

Parte seconda (第2部)
Nach der Predigt (説教後)

7. Aria

Hilf, Jesu, hilf, daß ich auch dich bekenne,
助けを、イエスよ、助けをください、私もあなたに信仰を告白できるように
in Wohl und Weh, in Freud und Leid,
幸せの時も嘆きの時も、喜びの時も悲しみの時も、
daß ich dich meinen Heiland nenne
私があなたを信仰と平安のうちに
im Glauben und Gelassenheit,
救い主と呼べるように、
daß stets mein Herz von deiner Liebe brenne,
常に私の心があなたの愛に燃えるように。
hilf, Jesu, hilf!
助けを、イエスよ、助けをください!

8. Recitativo

Der höchsten Allmacht Wunderhand
いと高き全能の神の奇跡の手は
würkt im Verborgenen der Erden.
この地上で人知れず働いている。
Johannes muß mit Geist erfüllet werden,
今やヨハネは聖霊に満たされ、
ihn zieht der Liebe Band
母の胎内にいるときすでに
bereits in seiner Mutter Leibe,
愛の絆が彼を引き寄せ、
daß er den Heiland kennt,
そこで彼は救い主を知る、
ob er ihn gleich noch nicht
たしかに彼はまだ
mit seinem Munde nennt,
その口で救い主の名を呼ぶことはできないが、
er wird bewegt, er hüpft und springet,
彼は揺り動かされる、彼は喜びに踊る、
indem Elisabeth das Wunderwerk ausspricht,
エリサベトが奇跡を語る間にも、
indem Mariae Mund der Lippen Opfer bringet.
マリアの口が唇の捧げもの(神への賛美)を運ぶ間にも。
Wenn ihr, o Gläubige, des Fleisches Schwachheit merkt,
おお信じる者たちよ、もしあなたがたが肉体の弱さに気づき、
wenn euer Herz in Liebe brennet,
もしあなたがたの心が愛に燃えていながら、
und doch der Mund den Heiland nicht bekennet,
なおその口が救い主への信仰を告白しないときには、
Gott ist es, der euch kräftig stärkt,
神こそがあなたがたを強めて下さる、
er will in euch des Geistes Kraft erregen,
彼はあなたがたのうちに聖霊の力を引き起こし、
ja, Dank und Preis auf eure Zunge legen.
まことに、感謝と賛美をあなたがたの舌の上に置いて下さるのだ。

9. Aria

Ich will von Jesu Wundern singen
私はイエスの奇跡を歌おう
und ihm der Lippen Opfer bringen,
そして彼に唇の捧げものを運ぼう、
ich will von Jesu Wundern singen.
私はイエスの奇跡を歌おう。
Er wird nach seiner Liebe Bund
彼は自らの愛の契約に従って
das schwache Fleisch, den irdschen Mund
弱い肉体を、現し身の口を
durch heilges Feuer kräftig zwingen.
神聖な火の力によって力強く信仰へと向けて下さる。

10. Choral

Jesus bleibet meine Freude,
イエスは常に私の喜び、
meines Herzens Trost und Saft,
私の心の慰めそして生気、
Jesus wehret allem Leide,
イエスはすべての悲しみから守ってくださる、
er ist meines Lebens Kraft,
彼は私の生きる力、
meiner Augen Lust und Sonne,
私の目の楽しみそして太陽、
meiner Seele Schatz und Wonne;
私の魂の宝そして喜び、
darum laß ich Jesum nicht,
だから私はイエスを放さない、
aus dem Herzen und Gesicht.
私の心と目の及ぶ限りから。

[Jesu, meiner Seelen Wonne 第17節]

第2、4、8曲はルカによる福音書 1:39-56 を参照

(2012年9月18日)


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Süßer Trost, mein Jesus kömmt

甘き慰め、私のイエスが来られる ─ BWV 151

1. Aria

Süßer Trost, mein Jesus kömmt,
甘き慰め、私のイエスが来られる、
Jesus wird anitzt geboren!
今こそイエスがお生まれになる!

Herz und Seele freuet sich,
心と魂は喜び讃える、
denn mein liebster Gott hat mich
私の尊い御神は、私を
nun zum Himmel auserkoren.
いまや天の御国へと選んでくださったのだから。

2. Recitativo

Erfreue dich, mein Herz,
喜び楽しめ、私の心よ、
denn itzo weicht der Schmerz,
いまや、苦悩は消え去るのだから
der dich so lange Zeit gedrücket.
かくも長くお前を苦しめていた苦悩が。
Gott hat den liebsten Sohn,
神はその最愛の御子を、
den er so hoch und teuer hält,
それほどまでに大切にしておられたひとり子を、
auf diese Welt geschicket.
この世に送られた。
Er läßt den Himmelsthron
彼は天の王座を捨て、
und will die ganze Welt
そして全世界を
aus ihren Sklavenketten
奴隷の鎖から
und ihrer Dienstbarkeit erretten.
そしてその隷属から救い出そうと望まれた。
O wundervolle Tat!
おお驚くべき行いよ!
Gott wird ein Mensch und will auf Erden
神は人となり、この地上において
noch niedriger als wir und noch viel ärmer werden.
私たちよりさらに身を低くしさらに貧しくなろうとされた。

3. Aria

In Jesu Demut kann ich Trost,
イエスのへりくだりに私は慰めを、
in seiner Armut Reichtum finden.
彼の貧しさに私は豊かさを見いだすことができる。

Mir macht desselben schlechter Stand
その惨めな状態も私には
nur lauter Heil und Wohl bekannt,
ただ救いと幸福だけを知らせるもの、
ja, seine wundervolle Hand
実に、彼の驚くべき御手は
will mir nur Segenskränze winden.
私に他ならぬ祝福の花冠を編んでくださるのだ。

4. Recitativo

Du teurer Gottessohn,
ああ尊い神の御子よ、
nun hast du mir den Himmel aufgemacht
いまあなたは私に向かって天の扉を開かれ、
und durch dein Niedrigsein
そして御自身を低くすることによって
das Licht der Seligkeit zuwege bracht!
ここに至福の光をもたらされました。
Weil du nun ganz allein
いまやあなたはただ一人で
des Vaters Burg und Thron
父の宮殿と王座を
aus Liebe gegen uns verlassen,
私たちへの愛のために捨てられたので、
so wollen wir dich auch
それゆえ私たちもまたあなたを
dafür in unser Herze fassen.
心に固く抱くことを望むのです。

5. Choral

Heut schleußt er wieder auf die Tür
今日彼は再び扉を開かれる
zum schönen Paradeis;
美しい楽園への扉を。
Der Cherub steht nicht mehr dafür
ケルビム*がその前に立ちはだかることはもはやない
Gott sei Lob, Ehr und Preis!
神に誉れ、栄光そして讃美がありますように!

[詩:Lobt Gott, ihr Christen allzugleich《神を讃えまつれ、汝らキリストの徒よ》(ニコラウス・ヘルマン 1560)第8節]
[曲:Kommt her, ihr lieben Schwesterlein〈われに来たれ、汝ら愛しき姉妹よ〉] 

* アダムとエバが楽園を追放された後、命の木に至る道を守るために、エデンの園の東に置かれた天使。(創世記 3:24)

(2012年9月4日)


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Tritt auf die Glaubensbahn

信仰の道を歩め ─ BWV 152

1.(Sinfonia)

2. Aria

Tritt auf die Glaubensbahn,
信仰の道を歩め、
Gott hat den Stein geleget,
神は石を置かれた、
der Zion hält und träget,
シオンを保ち担う石を。
Mensch, stoße dich nicht dran,
人よ、それにつまずくな、
tritt auf die Glaubensbahn!
信仰の道を歩め!

3. Recitativo

Der Heiland ist gesetzt
救い主はイスラエルにおいて
in Israel zum Fall und Auferstehen.
斃れそして復活すると定められている。
Der edle Stein ist sonder Schuld,
その尊い石には罪とががない、
wenn sich die böse Welt so hart an ihm verletzt,
たとえ邪悪な世がそれにつまづき手ひどく傷を負おうとも、
ja, über ihn zur Höllen fällt,
それどころか、そのまま地獄に堕ちようとも、
weil sie boshaftig an ihn rennet
と言うのも世は悪意を持って石に突進し
und Gottes Huld und Gnade nicht erkennet.
神の恵みと慈愛を認めることがないのだから。
Doch selig ist
しかし幸いなのは
ein auserwählter Christ,
選ばれたキリスト者、
der seinen Glaubensgrund auf diesen Eckstein leget,
その信仰の礎(いしずえ)をこの隅の石*に置く者だ、
weil er dadurch Heil und Erlösung findet.
なぜなら彼はそれを通して救い主と贖いを見いだすのだから。

*(イザヤ書 28:16)
それゆえ、主なる神はこう言われる。
「わたしは一つの石をシオンに据える。
これは試みを経た石
堅く据えられた礎の、貴い隅の石だ。
信ずる者は慌てることはない。
(ローマの信徒への手紙 9:33)
「見よ、わたしはシオンに、
つまずきの石、妨げの石を置く。
これを信じる者は、失望することがない。」
と書いてあるとおりです。

4. Aria

Stein, der über alle Schätze,
石よ、いかなる宝にもまして貴い石よ、
hilf, daß ich zu aller Zeit
助けてください、私がいつの時も
durch den Glauben auf dich setze
信仰を通してあなたの上に
meinen Grund der Seligkeit
私の救いの礎を置き
und mich nicht an dir verletze,
そしてあなたにつまずいて傷を負うことがないように、
Stein, der über alle Schätze,
石よ、いかなる宝にもまして貴い石よ、
hilf, daß ich zu aller Zeit
助けてください、私がいつの時も
durch den Glauben auf dich setze
信仰を通してあなたの上に
meinen Grund der Seligkeit!
私の救いの礎を置けますように!

5. Recitativo

Es ärgre sich die kluge Welt,
利口な世はここにつまずく、
daß Gottes Sohn
神の御子が
verläßt den hohen Ehrenthron,
高い誉れの王座を捨てるということに、
daß er in Fleisch und Blut sich kleidet
彼が肉と血を身にまとい
und in der Menschheit leidet.
そして人として苦しみを受けられるということに。
Die größte Weisheit dieser Erden
この世の最高の智者でさえ*
muß vor des Höchsten Rat
いと高き神のおぼしめしの前では
zur größten Torheit werden.
この上ない愚者となるしかない。
Was Gott beschlossen hat,
神が定められたことは、
kann die Vernunft doch nicht ergründen;
まことに人の思慮分別には計り知れない。
die blinde Leiterin verführt die geistlich Blinden.
目の見えない案内人は霊において目の見えない人々を迷わせるだけだ**。

*(コリントの信徒への手紙 1:20、23)
神は世の知恵を愚かな者とされたではないか。
…わたしたちは、十字架につけられたキリストを宣べ伝えています。すなわち、ユダヤ人にはつまずかせるもの (ein Ärgernis )、異邦人には愚かなものですが、
**(マタイによる福音書 15:14)
彼らは盲人の道案内をする盲人だ。盲人が盲人の道案内をすれば、二人とも穴に落ちてしまう。

6.(Duetto)

(Seele) Wie soll ich dich, Liebster der Seelen, umfassen?
(魂)どのようにしてあなたを、心からお慕いする方よ、抱きしめればよいのでしょうか?
(Jesus) Du mußt dich verleugnen und alles verlassen!
(イエス)あなたは自分を無にしてすべてを捨てなければなりません!
(Seele) Wie soll ich erkennen das ewige Licht?
(魂)どうすれば永遠の光を見出せるのでしょうか?
(Jesus) Erkenne mich gläubig und ärgre dich nicht!
(イエス)ひたすら信仰によって私を見つめそしてつまずかないように*!
(Seele) Komm, lehre mich, Heiland, die Erde verschmähen!
(魂)どうかお姿を現し、教えて下さい、救い主よ、この世を退けることを!
(Jesus) Komm, Seele, durch Leiden zur Freude zu gehen!
(イエス)おいで、魂よ、苦悩を通して歓喜へとおもむくのだ**!
(Seele) Ach, ziehe mich, Liebster, so folg ich dir nach!
(魂)ああ、私を引き寄せて下さい、愛するお方よ、どこまでもついていきます!
(Jesus) Dir schenk ich die Krone nach Trübsal und Schmach.
(イエス)私はあなたに苦難と恥辱の後に来る冠を与えよう***。

*(マタイによる福音書 11:6)
わたしにつまずかない人(der sich nicht an mir ärgert)は幸いである。
**(使徒言行録 14:22)
私たちが神の国に入るには、多くの苦しみを経なくてはならない。
***(ヤコブの手紙 1:12)
試練を耐え忍ぶ人は幸いです。その人は適格者と認められ、神を愛する人々に約束された命の冠をいただくからです。

(2012年9月6日)


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Erwünschtes Freudenlicht

待ち望んだ喜びの光よ ─ BWV 184

1. Recitativo

Erwünschtes Freudenlicht,
待ち望んだ喜びの光よ、
das mit dem neuen Bund anbricht
新しい契約とともに闇を破り
durch Jesum, unsern Hirten!
イエス、私たちの牧者を通して現れた光よ。
Wir, die wir sonst in Todes Tälern irrten,
かつては死の谷をさまよっていた私たちは、
empfinden reichlich nun,
今や十分に味わっています、
wie Gott zu uns den längst erwünschten Hirten sendet,
いかに神が私たちに、かくも長く待ち望んでいた牧者を送られたかを、
der unsre Seele speist
私たちの魂を養い
und unsern Gang durch Wort und Geist
そしてみ言葉と霊によって私たちの歩みを
zum rechten Wege wendet.
正しい道に向けてくださる牧者を。
Wir, sein erwähltes Volk, empfinden seine Kraft;
私たち、彼に選ばれた民は、彼の力をこの身に感じています、
in seiner Hand allein ist, was uns Labsal schafft,
ただ彼の手の中にのみ、私たちを元気づけ、
was unser Herze kräftig stärket.
私たちの心を強くする力があることを。
Er liebt uns, seine Herde,
彼は私たちを愛してくださる、
die seinen Trost und Beistand merket.
彼を頼みとし彼の助けをもとめる羊の群れを。
Er ziehet sie vom Eitlen, von der Erde,
彼はその群れを空しいこの世から引き離し、
auf ihn zu schauen
彼を仰ぎ見
und jederzeit auf seine Huld zu trauen.
そしていつの時もその恩寵に依り頼むようにしてくださる。
O Hirte, so sich vor die Herde gibt,
おお牧者よ、その群れのために自らを与え、
der bis ins Grab und bis in Tod sie liebt!
墓に至り、死に至るまでその群れを愛してくださる方よ!
Sein Arm kann denen Feinden wehren,
彼の腕は彼らを敵から守り、
sein Sorgen kann uns Schafe geistlich nähren,
彼の配慮は私たち羊の群れの霊を養い、
ja, kömmt die Zeit, durchs finstre Tal zu gehen,
そう、たとえ暗い谷を歩む時が来ても、
so hilft und tröstet uns sein sanfter Stab.
彼の優しい杖は私たちを助け慰めてくださる。*
Drum folgen wir mit Freuden bis ins Grab.
それゆえ私たちは喜びをもって墓に至るまで従います。
Auf! Eilt zu ihm, verklärt vor ihm zu stehen.
さあ!彼のもとに急ぎ行こう、新しく変えられた姿で彼の前に立つために。

*詩篇23編

2. Aria

Gesegnete Christen, glückselige Herde,
祝福されたキリスト者たちよ、この上なく幸いな人々よ、
kommt, stellt euch bei Jesu mit Dankbarkeit ein!
来たれ、感謝の念を持ってイエスのもとに立ち現れよ!

Verachtet das Locken der schmeichlenden Erde,
耳にへつらうこの世がしかける罠を蔑むが良い、
daß euer Vergnügen vollkommen kann sein!
それはあなたがたの喜びが完全なものとなるためである!

3. Recitativo

So freuet euch, ihr auserwählten Seelen!
それゆえ喜びなさい、あなた方選ばれた魂よ!
Die Freude gründet sich in Jesu Herz.
その喜びはイエスの心に基づいているのです。
Dies Labsal kann kein Mensch erzählen.
この慰めは誰にも語りつくせないものです。
Die Freude steigt auch unterwärts
その喜びはまた下っては
zu denen, die in Sündenbanden lagen,
罪の桎梏にある者たちにも届きます。
die hat der Held aus Juda schon zuschlagen.
その縛めはユダ族の勇士*がすでに打ち砕いたものです。
Ein David steht uns bei.
ダビデのような方が私たちの助けです。
Ein Heldenarm macht uns von Feinden frei.
勇士の腕が私たちを敵から解き放ちます。
Wenn Gott mit Kraft die Herde schützt,
神が力強くその群れを守られ、
wenn er im Zorn auf ihre Feinde blitzt,
彼が怒りのうちにその群れの敵を呪われ、
wenn er den bittern Kreuzestod
彼がその群れのために
vor sie nicht scheuet,
苦き十字架の死をも厭われないとき、
so trifft sie ferner keine Not,
彼らはもはやいかなる苦難に会うこともなく、
so lebet sie in ihrem Gott erfreuet.
神にあって喜びのうちに生きるでしょう。
Hier schmecket sie die edle Weide
ここにおいて彼らは高貴な牧草を味わい
und hoffet dort vollkommne Himmelsfreude.
そしてかなたにおいて全き天の喜びを望むのです。

*キリストを指す

4. Aria

Glück und Segen sind bereit,
幸福と祝福はすでに整えられている、
die geweihte Schar zu krönen.
聖別された群れに冠として授けるために。

Jesus bringt die güldne Zeit,
イエスは黄金の時をもたらされる、
welche sich zu ihm gewöhnen.
私たちが彼に親しむ者となるならば。

5. Choral

Herr, ich hoff je, du werdest die
主よ、私はいつの時も願います、あなたがその者たちを
in keiner Not verlassen,
苦難の中に見捨て給うことがないように、
die dein Wort recht als treue Knecht
あなたの言葉を誠実なしもべのように
im Herzn und Glauben fassen;
正しく心と信仰の中に堅く抱く者たちを。
gibst ihn' bereit die Seligkeit
あなたがその者たちに進んで救済を与え
und läßt sie nicht verderben.
そして滅びるにまかされることがないように。
O Herr, durch dich bitt ich, laß mich
おお主よ、あなたを通して私は乞い願います、私を
fröhlich und willig sterben.
喜ばしく進んで死に向かわせてください。

コラール:O Herre Gott, dein goettlich Wort  《おお主なる神よ、汝の聖なる御言葉は》 (アンアルク・フォン・ヴィルデンフェルス 1526)第8節

6. Chorus

Guter Hirte, Trost der Deinen,
良い羊飼いよ、あなたを慕う者たちの慰めよ、
laß uns nur dein heilig Wort!
あなたの聖なる言葉を私たちに与えてください!

Laß dein gnädig Antlitz scheinen,
あなたの慈悲深い御顔を輝かせてください、
bleibe unser Gott und Hort,
常にいつまでも私たちの神であり避け所であってください、
der durch allmachtsvolle Hände
全能の力に満ちた御手を通して
unsern Gang zum Leben wende!
私たちの歩みを命に向けてくださる神であってください!

(2013年6月22日)


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Singet dem Herrn ein neues Lied

主に向かって新しい歌を歌え ─ BWV 190

1.(Chor)

≫Singet dem Herrn ein neues Lied!
Die Gemeine der Heiligen soll ihn loben!
主に向かって新しい歌を歌え
信仰深い者たちよこぞって主を讃えよ!
Lobet ihn mit Pauken und Reigen,
lobet ihn mit Saiten und Pfeifen!
太鼓をたたき、輪になって踊り
弦をかき鳴らし笛を吹いて主を誉め讃えよう!

Herr Gott, dich loben wir!*
主なる神よ我ら汝に感謝を捧げまつる

Alles, was Odem hat, lobe den Herrn! Alleluja!≪
すべて生きとし生けるものよ主を讃えよ!アレルヤ!

[詩編 149:1、150:4,6]

[*ドイツ語「テ・デウム」Herr Gott, dich loben wir 《主なる神よ、われら汝を讃えまつる》(マルティン・ルター 1529)より]

2. Choral e Recitativo

Herr Gott, dich loben wir!
主なる神よ我ら汝に感謝を捧げまつる

(Basso)
daß du mit diesem neuen Jahr
あなたがこの新しい年と共に
uns neues Glück und neuen Segen schenkest
私たちに新たな幸福と新たな祝福を与えてくださり
und noch in Gnaden an uns denkest.
また恵みの内に私たちを覚えてくださることに。

Herr Gott, wir danken dir!
主なる神よ我ら汝に感謝を捧げまつる

(Tenore)
daß deine Gütigkeit
あなたが慈悲深くも
in der vergangnen Zeit
過ぎ去った年において
das ganze Land und unsre werte Stadt
この全土と私たちの大切な町を
vor Teurung, Pestilenz und Krieg behütet hat.
飢饉と疫病と戦争からお守りくださったことに。

Herr Gott, dich loben wir!
主なる神よ我ら汝に感謝を捧げまつる

(Alto)
denn deine Vatertreu
あなたの父のような信実には
hat noch kein Ende,
さらに限りがなく、
sie wird bei uns noch alle Morgen neu.
それは私たちにおいて日毎に新たなのですから。
Drum falten wir,
それゆえ私たちは
barmherzger Gott, dafür
憐れみ深い神よ、あなたの恵みに対して
in Demut unsre Hände
うやうやしく手を合わせ
und sagen lebenslang
口と心をもって
mit Mund und Herzen Lob und Dank.
一生の讃美と感謝を捧げるのです。

Herr Gott, wir danken dir!
主なる神よ我ら汝に感謝を捧げまつる

3. Aria

Lobe, Zion, deinen Gott,
誉め讃えよ、シオンよ、あなたの神を、
lobe deinen Gott mit Freuden,
喜びをもってあなたの神を誉め讃えよ、
auf! erzähle dessen Ruhm,
声を上げよ!彼の誉れを語れ、
der in seinem Heiligtum
その聖所において
fernerhin dich als dein Hirt
今よりのちあなたを、牧者として
will auf grüner Auen weiden.
緑の牧場に憩わせようとされる方の誉れを。

4. Recitativo

Es wünsche sich die Welt,
世は望むが良い、
was Fleisch und Blute wohlgefällt;
肉と血が好むものを、
nur eins, eins bitt ich von dem Herrn,
私が主に請い願うものはただ一つ
dies eine hätt ich gern,
この一つのことだけを私は望む、
daß Jesus, meine Freude,
イエス、私の友であり、
mein treuer Hirt, mein Trost und Heil
私のまことの牧者、私の慰めそして救い
und meiner Seelen bestes Teil,
そして私の魂が嗣ぐべき最良のものであるイエスが、
mich als ein Schäflein seiner Weide
私を彼の緑の牧場の子羊として
auch dieses Jahr mit seinem Schutz umfasse
この年もまた彼の保護の下に守り
und nimmermehr aus seinen Armen lasse.
そして決して彼の腕の中から放されないことを。
Sein guter Geist,
私に生命への道を指し示す
der mir den Weg zum Leben weist,
恵み深い彼の霊が、
regier und führe mich auf ebner Bahn,
私を治め安らかな地に導いてくださいますように*、
so fang ich dieses Jahr in Jesu Namen an.
このように私はこの一年をイエスの御名によって始めます。

*(詩編 143:10)
恵み深いあなたの霊によって
安らかな地に導いてください
dein guter Geist führe mich auf ebener Bahn.

5.Aria

Jesus soll mein alles sein,
イエスを私のすべてとしよう、
Jesus soll mein Anfang bleiben,
イエスをいつも私の始まりとしよう、
Jesus ist mein Freudenschein,
イエスは私の喜びの光、
Jesu will ich mich verschreiben.
イエスに私はすべてを捧げます。
Jesus hilft mir durch sein Blut,
イエスはご自身の血によって私をあがない、
Jesus macht mein Ende gut.
イエスは私の終わりを良いものにされる。

6. Recitativo

Nun, Jesus gebe,
今や、イエスよ
daß mit dem neuen Jahr auch sein Gesalbter lebe;
新しい年と共に油注がれた者に力を与え、
er segne beides, Stamm und Zweige,
幹をも枝をも祝福したまえ、
auf daß ihr Glück bis an die Wolken steige.
その幸せが雲にまで届きますように。
Es segne Jesus Kirch und Schul,
イエスの祝福が教会と学校にありますように、
er segne alle treue Lehrer,
その祝福がすべての誠実な教師にありますように、
er segne seines Wortes Hörer;
その祝福がみ言葉を聞く者にありますように、
er segne Rat und Richterstuhl;
その祝福が市参事会と裁判官の座にありますように、
er gieß auch über jedes Haus
私たちの町のいずこの家にも
in unsrer Stadt die Segensquellen aus;
祝福の泉を注ぎ出されますように
er gebe, daß aufs neu
どうか、改めて
sich Fried und Treu
平和と誠実が互いに
in unsern Grenzen küssen mögen.
私たちの国の内においてキスを交わしますように。
So leben wir dies ganze Jahr im Segen.
このようにして私たちはこの一年を祝福の内に過ごすのです。

7. Choral

Laß uns das Jahr vollbringen
私たちにこの年を全うさせてください
zu Lob dem Namen dein,
あなたの名を讃えることのために、
daß wir demselben singen
私たちがあなたに対して
in der Christen Gemein;
キリスト者の集いにおいて歌うように、
wollst uns das Leben fristen
もしあなたがその全能のみ手をもって
durch dein allmächtig Hand,
私たちの命を長らえさせてくださるのならば、
erhalt deine lieben Christen
どうか、あなたの愛されるキリスト者と
und unser Vaterland.
私たちの祖国をお守り下さい。
Dein Segen zu uns wende,
あなたの祝福を私たちに向け、
gib Fried an allem Ende;
平安を全地に与えてください。
gib unverfälscht im Lande
ただひたすらこの国に
dein seligmachend Wort.
あなたの祝福の言葉をお与え下さい。
Die Heuchler mach zuschanden
偽善者共を打ち滅ぼしてください
hier und an allem Ort!
いずこの地においても!

[Jesu, nun sei gepreiset 《イエスよ、いま讃美を受けたまえ》(ヨハンネス・ヘルマン 1593)第2節]

(2012年10月3日)


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Der Herr denket an uns

主は私たちのことを思われ ─ BWV 196

1. Sinfonia

2. (Chor)

Der Herr denket an uns und segnet uns.
主は私たちのことを思われ私たちを祝福してくださる。
Er segnet das Haus Israel, er segnet das Haus Aaron.
彼はイスラエルの家を祝福し、彼はアロンの家を祝福してくださる。

3. (Aria)

Er segnet, die den Herrn fürchten,
彼は、主を畏れる人々を祝福してくださる、
beide, Kleine und Große.
小さな者であれ大きな者であれどちらをも。

4. (Duetto)

Der Herr segne euch je mehr und mehr,
主があなた方をいよいよますます祝福してくださるように、
euch und eure Kinder.
あなた方とあなた方の子どもたちを。

5. Chorus

Ihr seid die Gesegneten des Herrn,
あなた方は主に祝福された者、
der Himmel und Erde gemacht hat;
天と地の造り主である主に。
Amen.
アーメン

Amen 以外すべて詩編 115:12-15 を歌詞としています。

(2012年9月25日)


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Gott ist unsre Zuversicht

神は私たちの拠り所 ─ BWV 197

1.(Chor)

Gott ist unsre Zuversicht,
神は私たちの拠り所、
wir vertrauen seinen Händen.
私たちはその御手に依り頼む。

Wie er unsre Wege führt,
神が私たちの道を導かれるとき
wie er unser Herz regiert,
神が私たちの心を治められるとき
da ist Segen aller Enden.
そこには至る所に神の祝福がある

2. Recitativo

Gott ist und bleibt der beste Sorger,
神は常に最良の見守り手
er hält am besten Haus.
彼は家庭を最善に保ってくださる。
Er führet unser Tun zuweilen wunderlich,
彼は私たちの行動をときには奇妙に導かれるが、
jedennoch fröhlich aus,
それでもやはり喜びの道に導かれる、
wohin der Vorsatz nicht gedacht.
まるで思いもよらなかったところへと。
Was die Vernunft unmöglich macht,
理性では不可能と思えることも、
das füget sich.
神は計らってくださる。
Er hat das Glück der Kinder, die ihn lieben,
彼は、彼を愛する子どもたちの幸運を、
von Jugend an in seine Hand geschrieben.
その幼い日よりその手に書き記しておられるのだ。

3. Aria

Schläfert allen Sorgenkummer
この世の気遣いも苦労もみな
in den Schlummer
子どものように信じ切った
kindlichen Vertrauens ein.
まどろみの内に眠らせましょう。

Gottes Augen, welche wachen,
神の目、いつも私たちを見守り、
und die unser Leitstern sein,
私たちの導きの星である神の目は、
werden alles selber machen.
自ら全てのことをなしてくださるのです。

4. Recitativo

Drum folget Gott und seinem Triebe.
それゆえ、神に、神の望まれることに従え。
Das ist die rechte Bahn.
それは正しい道。
Die führet durch Gefahr
それは危険の中を通り抜けて、
auch endlich in das Kanaan,
やがてはカナンの地へと導く道、
und durch von ihm geprüfte Liebe,
そしてまた、神によって試された愛を通して、
auch an sein heiliges Altar,
聖なる祭壇へと導き、
und bindet Herz und Herz zusammen,
そして心と心を結び合わせる道。
Herr! sei du selbst mit diesen Flammen!
主よ!御自らこの燃える炎と共に在したまわんことを。

*「カナンの地」とは、エジプトを脱出したイスラエルの人々に、主が約束された「乳と蜜の流れる土地」のこと。出エジプト記13:5など。 しかし、その土地に達するまでに人々は幾多の苦難を経なければならなかった。

5. Choral

Du süße Lieb, schenk uns deine Gunst,
甘美な愛よ、あなたの恵みを私たちに贈ってください、
laß uns empfinden der Liebe Brunst,
私たちに愛の熱情を感じさせてください
daß wir uns von Herzen einander lieben,
私たちが心から互いに愛し合い、
und in Fried auf einem Sinne bleiben.
そして心を一つにして平安の内にあるように
Kyrie eleis!
キリエエライス

[Nun bitten wir den Heiligen Geist 《今ぞわれら聖霊に頼み》(マルティン・ルター 1524)第3節]

Post Copulationem (結婚式後)

6. Aria

O du angenehmes Paar,
おお 喜ばしい夫婦よ
dir wird eitel Heil begegnen,
あなたがたにはただ平安が訪れ、
Gott wird dich aus Zion segnen
神はあなたがたをシオンから祝福してくださる*
und dich leiten immerdar,
そして絶えずあなたがたを導いてくださる。
o du angenehmes Paar!
おお 喜ばしい夫婦よ

*(詩編133:3「天地を造られた主がシオンからあなたを祝福してくださるように。」)

7. Recitativo

So wie es Gott mit dir
神があなたに
getreu und väterlich
子どもの時から
von Kindesbeinen an gemeint,
誠実に父のような愛をもって接されたように
so will er für und für
彼はこれからもいつまでも
dein allerbester Freund
終わりの時までも、
bis an das Ende bleiben.
あなたの最も良き友でおられる。
Und also kannst du sicher gläuben,
そしてそれゆえにあなたは固く信じることができる
er wird dir nie
彼は決してあなたに、
bei deiner Hände Schweiß und Müh
あなたの手の汗と労苦のもとで
kein Gutes lassen fehlen.
日毎の糧に欠かせることはなさらないと。
Wohl dir, dein Glück ist nicht zu zählen.
あなたがたに幸いあれ、その幸は数えることもできない。

8. Aria

Vergnügen und Lust,
喜びと楽しみ、
Gedeihen und Heil
繁栄と健康は
wird wachsen und stärken und laben.
増して行き、あなたを強め力づけるでしょう。

Das Auge, die Brust
その目、その胸は、
wird ewig sein Teil
いつまでもその受けるべき分を
an süßer Zufriedenheit haben.
甘い満足の内に受け取るでしょう。

9. Recitativo

Und dieser frohe Lebenslauf
そしてこの喜ばしい人生の歩みは
wird bis in späte Jahre währen.
年老いるまで続くことだろう。
Denn Gottes Güte hat kein Ziel,
神の恵みには限りがなく、
die schenkt dir viel,
それはあなたに多くのもの、
ja mehr, als selbst das Herze kann begehren.
そう、心が求め得る以上のものさえ与えてくださるのだから。
Verlasse dich gewiß darauf.
このことに固く依り頼みなさい。

10. Choral

So wandelt froh auf Gottes Wegen,
それゆえ神の道を喜び歩み、
und was ihr tut, das tut getreu!
そしてあなた方が何を行うにも、それを誠実に行え!
Verdienet eures Gottes Segen,
あなた方の神の祝福にふさわしくあれ、
denn der ist alle Morgen neu:
その祝福は朝毎に新たなのだから
denn welcher seine Zuversicht
誰であれその信頼を
auf Gott setzt, den verläßt er nicht.
神に置く者を神は見捨てたまわないのだから。

[Wer nur den lieben Gott last walten 《尊き御神の統べしらすままにまつろい》(ゲオルク・ノイマルク 1657)第7節]

(2012年9月24日)

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2012-10-03更新
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