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バッハクライス神戸のために(2010年クリスマスコンサート)

歌詞の意味

BWV 110

合唱曲と終結コラール

クリスマスコンサートのアリア2曲

クリスマスオラトリオのアリアは、なかなか意味をとるのが難しかったのですが、"Gedeihen"がルター訳聖書の言葉と分かって、やっとまともな意味にたどり着いたようです。

Joseph, liber Joseph mein

「神様を揺すってちょうだい」という子守歌。

なお、"Sause, liebes Kinderlein"の意味ですが、辞書を見ると「sausen:(水・風などが)ごうごうと鳴る、ざわめく」などとあり、 文脈にふさわしくありません。 ところが「木村・相良独和辞典」には「säuseln: [sausenの縮小形]」とあり、「ささやく、小声で歌って(眠らせる)」などの意味が載っています。 「縮小形」のニュアンスの違いには目をつぶって、基本的な意味は同じと考え、この意味を採用しました。
なお、実際には意味を考える必要はなく、単に赤児をあやす言葉とすればよいのでしょう。 英語訳で "Sleep, little child" となっているものがありましたが、日本語なら「ねんねんよ」というところでしょうか。
なおブラームスの「宗教的な子守歌」にも"sausen""sauset"という単語が出てきます。 こちらの歌詞はキリストの受難までを視野に入れたものになっているので、梢を吹く風の激しさ冷たさを強調する言葉として使われています。

Ehre sei dir, Gott, gesungen

調子の良い曲で、歌詞も短いし、何となく分かったような気になり、つい音楽が上滑りしていたのではないかと反省しています。