タイトル | : シフのパルティータ |
投稿日 | : 2008/03/05(Wed) 06:03 |
投稿者 | : でかぷり |
昨日、アンドラーシュ・シフのパルティータ全曲演奏会に行ってきました。
もう25年以上前、紅顔の青年だったシフのリサイタルに接して以来久々でしたが、当然のことながら恰幅の良い紳士に変身していました。
私は彼と同い年なので、自らの年齢も再認識させられ、しばし感慨にふけった次第。
ところで、シフは6曲のパルティータを以下の順に演奏していました。
第5番 ト長調
第3番 イ短調
第1番 変ロ長調
第2番 ハ短調
(休憩)
第4番 ニ長調
第6番 ホ短調
一目瞭然ですが、ト→イ→変ロ→ハ→ニ→ホという風にヘキサコードを順に上がっていくことになります。
しかも、長調と短調が交互に演奏され、まさに絶妙の並び方です。
シフはインタビューのなかで、これを偶然に発見したようなことを言っていましたが、バッハの周到な計算はこんなところにも張り巡らされているのですね。
演奏の方は、若き日のCD録音よりもずっと深みを増した素晴らしいものでした。
曲を完全に手の内に入れた完璧な演奏といってもいいのではないでしょうか。
特に前半最後の第2番は、この日の演奏のピークを形成していたように感じました。
いずれ(この演奏順に)是非再録音して欲しいと思います。