タイトル | : コープマン全集完結とBWV80(後) |
投稿日 | : 2006/09/08(Fri) 18:06 |
投稿者 | : 飛び入り者 |
さて、全集完結ということでちょっとふりえってみますと、カンタータを聴き始めた最初の頃は、BCJの録音を買っていて、当時の興味の度合いでは、その発売ペースにあわせて、のんびりと末永く楽しんでいこうと思っていました。
ところがそのうちにカンタータにはまってしまい、BCJのペースというわけにはいかず、テルデックの全集を購入。コープマンは当初注目していなかったのですが、、世俗の録音後に教会カンタータでも私の好きなリュートを入れるようになったので、購入を始めました。以前もこんなことをこちらで書いた記憶があります。
全集最後の22巻ですが、見ると収録作品の半分が、カンタータから転用が多い短ミサ曲です。これだったら、最近出た巻のCDの枚数を従来より増やしていれば、カンタータのみで全21巻で収まったようにも思います。
またコープマンは、作品によっては異稿を録音しているのが大きなポイントですが、全巻を通して、どれもCDの最後に(複数の作品の異稿があったとしても)まとめて置かれているのがちょっと気にいりません。それぞれの作品ごとに、異稿のトラックをぶらさげてくれた方がよかったと思います。プレイヤーの編集機能を使えばいいのでしょうが、面倒くさいことこの上ないので・・・。
でもまあ、こうした点、あまり目くじらを立てないことにしましょう。なにせ最初始まった時のエラートレーベルが途中でリリースを中止した時には、どうなることかと思ったのですから。
しかし、若い頃にヴァーグナーを聞くようになったときは、「何て金のかかる作曲家だ」と思ったのですが、その後はまったわれらがバッハは、それ以上の金食い虫でした。BCJの全曲収集は止めましたが、それでも特に好きな曲がカップリングされている巻は欲しくなりますし、それは他のアーティストも同じです。また最近は変化球として楽しめるOVPPの録音も増えてきました(リフキンやパロットにいわせれば直球でしょうけど)。
しかも、楽劇をひととおり揃えたらとりあえずは打ち止めと相成ったヴァーグナーと違って、バッハはカンタータだけではありません。つくづく始末の悪い、手に負えない作曲家を好きになってしまったものだと思います(笑)。