タイトル | : Re: 旅の者さま |
投稿日 | : 2012/12/28(Fri) 16:18 |
投稿者 | : 旅の者 |
> 話題は変わりますが、ルター派教会のカントールであったバッハが「ミサ曲ロ短調」というカトリックの典礼に基づく作品を書いたのは何故でしょうか。
これは、西洋音楽史上最大の謎の一つとして、古くから多くの学者等によって研究と解釈がくりかえされてきたことですね。
この限られたスペースでかんたんにお答えすることはとてもできないような内容なので、代わりに、参考になる書籍として以下の2点を挙げさせていただきます。
小林義武著 「バッハ−伝承の謎を追う」 春秋社
クリストフ・ヴォルフ著、礒山雅訳 「バッハ ロ短調ミサ曲」 春秋社
いずれも、膨大な研究成果に基づいた力作で、するどく真相に迫っているようにも思えますが、すべては、結局のところバッハ本人にしかわからないことで、この「謎」については、以上のようなこれまでの研究を参考にしてご自分でいろいろ考えていただくのが一番のような気がします。
この「謎」に関しては、作品と向き合い、それぞれの人が感じたことこそが「答え」なのではないか、と、わたしは思っています。