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タイトル104番
記事No786
投稿日: 2007/04/21(Sat) 15:18
投稿者Skunjp
最近モーツァルトにかまけてカンタータはあまり聴いていませんが、旅の者さんのご紹介につられて104番を聴いてみました。

やはりとても心和む世界です。バッハのカンタータは本当に素晴らしい。演奏はリヒターで聴きました。

第一曲合唱から安らぎの世界が広がります。適正なテンポ。歌詞の意味するところが自然に湧き出すようです。

シュライアーはちょっと苦手なのでテノールアリアを飛ばしました。その後のバス、レチタティーボとアリアに感動!何という素晴らしい音楽、そして演奏。リヒターは深々とした豊かな和音をたっぷりと鳴らしますが、何といってもフィッシャー・ディースカウの歌唱が超絶的です。緻密で詳細、千変万化の表情、しかもそれが限りない自然さの中で展開される。

同CDに入っている108番のテノールアリアも、ヘフリガー追悼の意味で聴きました。決して器用ではないですが、真実味のこもった歌唱に感銘を受けました。ヘフリガーさんには残していただいた数多くの名唱に感謝したいです。とりわけマタイ…

その後で、飛ばしたシュライアーに戻りました。虚心に聴くと、これもまた達演でした(飛ばして悪いことをしました)。というわけで、お詫びにシュライアー、コープマンによるシェメッリ歌曲集を聴きました。簡素な曲故かいつもの演出臭がなく、楽しんで聴けました。

タイトルRe: 104番
記事No787
投稿日: 2007/04/22(Sun) 21:17
投稿者端川哲堂
> 旅の者さんのご紹介につられて104番を聴いてみました。
>
> やはりとても心和む世界です。バッハのカンタータは本当に素晴らしい。演奏はリヒターで聴きました。
>

わたしもBWV104を聴きました。

おだやかでのびのびとした合唱とアリアがレチタティーヴォをはさんで続きます。
今日のような、少し雲が多かったですが、うららかな陽春の日に聴くのにはぴったりの曲でした。

レーシンクとリリングとリヒターと続けて3回聴いてしまいました。BWV85と112も聴くつもりだったのですが、104の余韻がここちよかったので、これらはまた後日聴くことにしました。

タイトルRe^2: 104番
記事No788
投稿日: 2007/04/24(Tue) 17:33
投稿者Skunjp
> おだやかでのびのびとした合唱とアリアがレチタティーヴォをはさんで続きます。
> 今日のような、少し雲が多かったですが、うららかな陽春の日に聴くのにはぴったりの曲でした。
>


今日も104番を聴きました。鈴木盤です。昨年はあまり良いことを書いてない記憶がありますが、今回はとても感銘を受けました。

何と言っても、やっぱり曲が良いです。特に第5曲のバスアリア。広やかな眼で人生を見ることができるようになります。

ヘンスラー社長のフリードリッヒ・ヘンスラー氏は、ほとんど毎朝、カンタータを聴くそうです。そうして、その日のうちに起こるであろう様々な問題に動じない、静かな覚悟を得るのだそうです。

私もほぼ毎朝カンタータを聴く日々ですが(最近ちょっとお休みしてました…)そうすると元気が湧いてきます。

特に104番は、良き牧者としてのイエス・キリストへの信頼が強められます。不安解消にうってつけの音楽です。


鈴木盤のマクロウドは、静かな平安に満ちたこのアリアを、安らぎに満ちた清澄な表情で歌います。「眠り」の部分の低音も無理をせず、静かに消えるように歌います。

F・ディースカウはこの部分を、非常に良く響く声で細かくヴィブラートをかけて堂々と歌います。それはそれで見事なのですが、歌詞の内容から言うと、マクロウドの方が正解なのかな?とも思ってしまうこの頃です。


(…たぶん、去年は正反対のことを言っていたような気がするのですが…)

タイトルRe^3: 104番
記事No789
投稿日: 2007/04/24(Tue) 17:47
投稿者a pilgrim

> ヘンスラー社長のフリードリッヒ・ヘンスラー氏は、ほとんど毎朝、カンタータを聴くそうです。そうして、その日のうちに起こるであろう様々な問題に動じない、静かな覚悟を得るのだそうです。
>
> 私もほぼ毎朝カンタータを聴く日々ですが(最近ちょっとお休みしてました…)そうすると元気が湧いてきます。
>
私もSkunjp様に倣い、朝のカンタータを始めたのですが、ご紹介していただいたヘンスラー社の社長さんとSkunjp様のおっしゃっていることが、すごく納得できます。

僕は、昨年、掲示板で話題になったヴェルナー(ステレオ録音の方)でBWV104を聞いています。

タイトルリリング104番の神学的解釈
記事No791
投稿日: 2007/04/26(Thu) 17:33
投稿者Skunjp
> >
> 私もSkunjp様に倣い、朝のカンタータを始めたのですが、ご紹介していただいたヘンスラー社の社長さんとSkunjp様のおっしゃっていることが、すごく納得できます。


ヘンスラーさんは、たぶんリリングでカンタータを聴いていると思いますが、私も昨日、リリングで104番を聴きました。

いろんな感想を持ちましたが、リヒターのものがコンサートホールで響く極上のカンタータであるのに比して、リリングのものは教会で響く真摯なカンタータですね。

リリングのカンタータの特長として今回感じたのは、そこに信仰的な法悦というか喜悦の感覚があるということです。

それはたとえば「リズムの乗り」です。これはイエス・キリストに対する直接的な賛美であり、信仰の喜びをストレートに現しているということです。だから、あのウキウキするような躍動感が生まれる。

そして一番驚いたのは、第5曲のバスアリアです。シェーネは素晴らしいですが、テンポが凄く速い。もちろんこれはリリングの解釈です。「これではパストラーレではないのでは?」と思い、なぜこのテンポを取ったのか考えました。私なりの答はすぐわかりました。これは歌詞の「眠り」にスポットを当てた表現だと思いました。それも「死の眠り」です。

キリストにあって死んだ者の体は黄泉に行って眠り、魂は天国に行くと聖書には書いてあります。そして、キリストの再臨(正確に言えば空中再臨)の折に、眠っている死者の体が栄光の体に甦えらされ、天国の魂と合体する、とも書いてあります。(1テサロニケ4:17)

「死の眠り」の音楽は復活節オラトリオのテノールアリアが有名ですが、リリングの104番のバスアリアは、テンポの速さと、しめやかな感じがこれにそっくりなのです。

そこで私なりの仮説ですが、リリングの速いテンポの理由は、「死の眠りは短い方が良いに決まっている」との解釈にあるのではないか、ということです。早く天国に迎えて欲しい…、と。聖書にも「早く来てください」(黙示録)とあります。つまり、死の眠りを現すこのバスアリアは速いテンポでなければならない、というリリングの神学的解釈なのではないでしょうか?

タイトルRe: リリング104番の神学的解釈
記事No798
投稿日: 2007/05/17(Thu) 22:35
投稿者七つの灯火
> そこで私なりの仮説ですが、リリングの速いテンポの理由は、「死の眠りは短い方が良いに決まっている」との解釈にあるのではないか、ということです。

あと、以前、牧師さんが、復活祭後の7週間は仏教の四十九日に当たるというニュアンスを言ってました。

それがさっさと終わってほしいというように、私は感じます。

これから聴く昇天節以降のカンタータが、どのようなものなのか楽しみです。

タイトル復活節〜聖霊降臨節へ
記事No802
投稿日: 2007/05/27(Sun) 00:48
投稿者旅の者
 牧師さんがおっしゃられたこととは、ちょっとちがうとは思いますが、
 個人的な感じとしては、復活節後〜昇天節は、まだ受難の影等が残り、明るいながらも陰影の濃いカンタータが多かったように思います。
 それが、聖霊降臨節になって初めて、つきぬけたように明るいカンタータが登場するような気がします。

タイトルRe: 復活節〜聖霊降臨節へ
記事No809
投稿日: 2007/05/28(Mon) 16:01
投稿者七つの灯火
>  個人的な感じとしては、復活節後〜昇天節は、まだ受難の影等が残り、明るいながらも陰影の濃いカンタータが多かったように思います。

私は、バッハ:カンタータを暦順に聴き始めてまだ半年

なので、復活主日後は、一気にお祭り気分の作品が連発するのかと思ってました

が、違いましたね。

復活主日後昇天主日前までの作品の性格を私なりの言葉でランダムに並べると、内省、思索、神学、哲学的、素朴な感情・心情の吐露なく、復活を喜ぶだけでなくその意味を考えさせる、難解、複雑、多様、そして大意がよく分からん曲が多い(笑

>  それが、聖霊降臨節になって初めて、つきぬけたように明るいカンタータが登場するような気がします。

そうなんですね

タイトルRe: リリング104番の神学的解釈
記事No805
投稿日: 2007/05/27(Sun) 22:24
投稿者a pilgrim
Skunjp様の貴重な御意見に返事を書こうと思ったのですが、残念ながら私の知識では明解な事を書けません(私事ですが、ようやく洗礼志願式を終えたばかりの私にはかなりの難問でした)でした。

ただし、一般掲示板も書きましたようにガーディナーの104番を入手しましたので、ガーディナーのタイミング表を提示させていただきますので、返事に代えさせていただければと思います。

どうか、お手元のリリングとの演奏時間と比べてみて下さい。

1曲目:4:08
2曲目:0:39
3曲目:3:03
4曲目:0:46
5曲目:6:53
6曲目:1:01

タイトルRe^2: リリング104番の神学的解釈
記事No808
投稿日: 2007/05/28(Mon) 12:16
投稿者旅の者
 少し興味を持ったので、他の演奏についても調べてみました。
 よろしかったら、ご参考にしてください。
(ガーディナーのタイムは、a pilgrimさんの投稿にあった数字を使わせていただいてます)


 <冒頭合唱>

 リリング        4:09
 リヒター        4:53
 ヴェルナー(モノ)  8:18
 ヴェルナー(ステレオ)6:17
 コープマン      4:41
 BCJ         4:25
 ガーディナー     4:08


 <バスアリア>

 リリング        5:56
 リヒター        8:25
 ヴェルナー(モノ)  8:30
 ヴェルナー(ステレオ)8:27
 コープマン      7:19
 BCJ         7:24
 ガーディナー     6:53


 * やはり、リリング、ガーディナーが速いのと、
   (冒頭合唱など、ぴったり同じ)
   ヴェルナーの遅さが際立っています。
   (特にモノ盤の冒頭合唱のタイム!)

タイトルRe^2: リリング104番の神学的解釈
記事No810
投稿日: 2007/05/28(Mon) 16:33
投稿者Skunjp
> Skunjp様の貴重な御意見に返事を書こうと思ったのですが、残念ながら私の知識では明解な事を書けません(私事ですが、ようやく洗礼志願式を終えたばかりの私にはかなりの難問でした)でした。



皆さん、お久しぶりです。

私の書き込みが a pilgrimさんの頭を悩ませたようで、申し訳ありません。あれはあくまでも私の感想ですので、お気になさらないでください。

それはそうと、洗礼を受けられるのですね。おめでとうございます。これからの信仰生活が大いに祝福されますようお祈りいたします。



さて、私はずっとモーツァルトにかまけていましたが、ここ最近はやっと熱がおさまってバッハのカンタータに復帰しています。ただし鈴木さんに首っ丈で、以前、旅の者さんにご紹介いただいた34巻が非常に素晴らしかったので35巻も購入、これに惚れ込み、これまでの巻も引っ張り出して教会暦と関係なく、鈴木さんばかり聴いています。

鈴木さんのカンタータは、表面的にはどこまでも端正で日本的な感性とも言える演奏ですが、その中に信仰的な熱い火照りがシリーズに通底しているのを感じます。

それが回を追う毎に深く沈潜していって、ここ数年は「静謐な熱狂」とでも呼ぶべき濃密な響きの空間をかもし出しているのではないでしょうか。

35巻の176番第1曲などはまさにその好例で、表面の整ったバランスの奥に、非常に強く厳しいメッセージの存在を感じます。

一般に鈴木さんとガーディナーのカンタータ演奏はまるで正反対のように受け取られていますが、バッハへの熱い共感がより表に出ているか、それとも内面に沈潜しているの違いで、ふたりに共通する要素は多いような気がしています。

私もガーディナーについては、さらに深く聴き直してみたいと考えていますが。

タイトルRe^3: リリング104番の神学的解釈
記事No811
投稿日: 2007/05/29(Tue) 11:18
投稿者a pilgrim
ご返事有り難うございます。

>
> それはそうと、洗礼を受けられるのですね。おめでとうございます。これからの信仰生活が大いに祝福されますようお祈りいたします。
>

暖かいお言葉有り難うございます。これから、牧師の先生との勉強会が始まろうとしているところです。今は、テキストの予習をしています。Skunjp様の暖かい言葉でおおいに勇気づけられます。

>
> 鈴木さんのカンタータは、表面的にはどこまでも端正で日本的な感性とも言える演奏ですが、その中に信仰的な熱い火照りがシリーズに通底しているのを感じます。
>
今、僕は「ガーディナー、ガーディナー」と騒いでいますが、最初にバッハのカンタータの世界に誘っていただいたのは鈴木さんでした(リュートの先生の飲み仲間の一人が実は古楽雑誌アントレの主宰の方で、その方がチェロの鈴木さんのお兄さんがいて、今度、BCJを立ち上げると教えてくれ、コンサートにも誘ってくれたのです)。


>
> 私もガーディナーについては、さらに深く聴き直してみたいと考えていますが。


僕も最近の鈴木さんの演奏は、聴いていないので、CDあるいはコンサートで聴いてみたいと思います。

タイトルアントレ
記事No812
投稿日: 2007/05/30(Wed) 16:32
投稿者旅の者
 アントレ!
 昔、CDショップで、フリーペーパーだと思って持ち帰ろうとして、怒られて以来のつきあいです。
 わたしにとっては、何よりも大切な情報源。
 少し高いですが、続かなくなってしまったらたいへんなので、がまんします。(笑)
 応援してますので、よろしくお伝えください。

タイトル最高のコラールカンタータ年巻
記事No813
投稿日: 2007/05/30(Wed) 16:49
投稿者旅の者
 Skunjpさん、こんにちは。
 Skunjpさんの声が聞けないと、やはりさびしいので、よろしかったら、またぜひ貴重な感想などを、聞かせてください。


> 34巻が非常に素晴らしかったので35巻も購入、これに惚れ込み、

 35巻、もう出ているのですか。コラールカンタータ年巻も完結し、いよいよツィーグラー・シリーズに突入ですね。

 わたしも、BCJのコラール・カンタータ年巻のCDを、全部そろえました。(一部図書館)
 過去のレクチャーの資料や、著作などを読むと、
 鈴木さんが、ガーディナーの巡礼シリーズにも負けないほどの決意と集中力をもって、この年巻にとりくみ、見事完成させたことがわかります。

 全集となるとまた別な話ですが、コラールカンタータ年巻ということでは、最高のセットなのではないか、と、わたしは思っています。

 これから、ちょうど、年巻が始まるところですので、
 わたしもCDがすりきれるまで聴こうかと。(笑)
 楽しみ。
 
 

タイトル183番
記事No828
投稿日: 2007/06/22(Fri) 16:59
投稿者七つの灯火
復活祭から三位一体節後第2日曜まで、数多くの名曲を聴いてきましたが、私は何故かBWV183が心に残りました。この曲は第2曲は長くて、詞もあまり面白くなくパッとしませんし地味で目立たない曲なんでしょうが、第4曲ソプラノアリアの

Hilf meine Schwachheit mit vertreten, / denn von mir selbst kann ich nicht beten, / Ich weiss, du sorgest vor mein Wohl!

わたしの弱さを代わりとなって助けてください、/ 何故なら自分自身ではわたしは祈れないのですから、/ 分かっています、あなたがわたしの全てを気遣ってくれているのが!

の部分が素朴ではありますが、クリスチャンである私の感情に深く訴えます。本当に絶望のどん底にある人は祈ることさえできなくなるようです。

第5曲の「あなたの祈りは聞き入れられ、あなたの歌は十分に響きます。」は「あなた(聖霊)が教えて下さる祈り」と歌という意味でしょうね。

Es steigt und la¨sst nicht abe,(高まって止みません、)

の"abe"は何かと思ったら"ab"ですね。多分、ablassen(やめる)ですね。